中国のネットユーザーの間では「日本の農業は中国を数十年分はリードしている」と指摘する声がしばしば上がっているというが、中国メディアの今日頭条は29日、「日本のある組織が中国の農業との間に大きな距離を生み出している」と論じる記事を掲載した。

 中国人が日本の農業を見て圧倒的な差を感じる点として、記事は「日本の農家では機械化が進み、少ない人手や労力で効率的に利益を出していること」や、「ブランド化した質の高い作物によって農家が大きな利益を得られること」などを指摘。農地の規模や多様な気候を持つという点では有利な中国だが、中国の農村部では農業だけでは豊かな暮らしができないため、都市部に出稼ぎに行く人は少なくない。

 続けて、中国と日本の農業との間に歴然とした差があることを認めざるを得ないのは、「日本には農協という組織が存在し、農協が日本の農業の発展に大きく寄与してきた」と主張し、中国には日本の農協と同じような役割を持つ組織がないことが日中の農業にここまで大きな距離を生み出したのではないか」と分析した。

 JAと呼ばれる全国農業協同組合連合会について、「組合員の農家と協同、協力して活動を行い、技術の指導や資材購入、農産物の販売、また金融、保険、医療、福利など各農家を幅広くサポートする」働きをしていると説明。さらに農家との分業体制を取ることで「消費者に安全で新鮮な食品を届ける」という懸け橋の役割を果たしていると伝えた。

 中国の農家は技術的な指導を仰ぐ場所がなく、機械を導入したくても個人での資金調達は難しく、今も昔ながらの方法で耕作する地域が多くみられる。なかには、外部からの資金調達や組織的な経営を成功させている例もあるが、それは極めて少ないのが現状だ。また、短期で生産量を上げるために化学肥料や農薬を大量に使用する方法は消費者の不審につながっている。こうした現状から、「日本の農協が果たしている役割は非常に大きく、中国の農業との間に大きな距離を生み出している要因と言えるのでは」と考察している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)