日本円は「安全資産」と呼ばれることが多く、世界で金融不安が台頭すると円が買われ、円高となる傾向が強い。日本円は確かに世界で使える通貨の1つだが、なぜ日本円は安全資産と呼ばれるのだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本円が安全資産としての地位を確立できた理由について考察する記事を掲載した。

 毎年5月末に財務省が発表する「本邦対外資産負債残高の状況」によると、日本の企業や政府、個人が海外に持つ資産から負債を差し引いた「対外純資産残高」は2018年末時点で341兆5560億円になった。

 記事は「日本円が安全資産である理由は、この対外純資産残高と関係がある」と強調し、日本企業が中国や米国への投資を活発に行ったことで、日本の18年末における対外純資産残高は前年比3.7%増となったことを紹介し、28年連続で日本が世界最大の債権国になったと論じた。

 続けて、日本は第2次世界大戦後に急速に復興し、1970年代には欧米の先進国に経済力で追いついたと指摘し、世界第3位の経済大国である日本円の世界における地位はこの時に築かれたと指摘。日本はその後、バブルが崩壊し、経済成長が低迷し続けているが、「日本には世界中に多くの資産を保有しており、しかも外貨準備高も潤沢であることから、日本が信用不安に陥るリスクは小さい」と強調。また、日本円を空売りして売り崩すのも難しいため、日本円は金融不安時の逃避先として最適なのだと論じた。

 日本円が安全資産であることのデメリットは、金融不安が起きると急激に円高にふれてしまうことだろう。円高は輸出にとって不利であるため、日本の輸出産業にとっては利益が削られてしまうことを意味するためだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)