2027年の開業を目標に開発が進む日本のリニアモーターカー。すでに、15年の時点で時速603キロを記録しているが、中国でも23日、高速リニア試験車が完成したと伝えられた。やはり最高時速600キロを出すという。中国メディアの今日頭条は23日、このリニアモーターカーについて紹介する記事を掲載し、「飛行機よりも速い乗り物になる可能性」があるとしている。

 言うまでもなく、これまでは「最も速い乗り物は飛行機」だった。しかし記事は、時速600キロの高速リニアならば、プロペラ機よりも速いために、「一部の飛行機よりも速いことになる」と紹介。地面に接触しないリニアモーターカーは摩擦抵抗がなく、唯一の抵抗は空気抵抗だけであるため速く走行でき、従来の乗り物とは一線を画していると高い将来性を強調した。

 もっとも、この分野で中国は後発だ。記事もこのことを認め、リニア先進国である日本とドイツでは技術がすでに成熟しており、日本では時速603キロの記録を出したほどだが、「日本もドイツも商用化は実現していない」と記事は指摘。導入はまだまだ先になりそうだと伝えたが、日本のリニア中央新幹線は品川と名古屋間が2027年に開業予定で、名古屋と新大阪間は2037年に開業予定と、かなりの時間がかかることは否定できない。

 この点、「中国は有利だ」と記事は述べているがその通りだろう。国を挙げて大量の労力を投入している中国は、一党独裁で土地はすべて共産党のものであるため、土地収用も日本よりずっと早く、建設も人海戦術による突貫工事が可能だ。

 さらに記事は、リニアの利点として、30%の節電になるなど環境に優しく安全で、振動も少なく乗り心地も良好だと紹介。このため、中国でも特に力を入れている分野なのだという。記事は、中国はリニア分野で後発なのに西洋との技術の格差という壁を乗り越えて「逆転を実現させた」と自画自賛して結んだ。

 中国は、高速鉄道に引き続き高速リニアも国の目玉産業にしたいのだろうが、日本に対する対抗心が表れていると言えそうだ。日本やドイツなど「リニア先進国」を本当に逆転できるのか注目されるところだが、技術が盗まれでもしない限り、日本の優位性がそれほど急速になくなることはないのではなかろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)