2018年度を最後に終了した中国へのODA(政府開発援助)。日本は中国で改革開放が始まった1979年以降、約40年にわたり3兆6500億円あまりを拠出してきた。中国メディアの今日頭条は17日、「日本はなぜ1000億円も拠出して中国の発展を援助してきたのか」、と題する記事を掲載した。

 ODAには円借款と無償資金協力、そして、技術協力が含まれている。日本は中国に対し、2016年までに3兆3165億円の円借款と1576億円の無償資金協力、それに、技術協力の1845億円を提供してきた。記事は、無償の援助を1000億円としているが、無償資金協力と技術協力を合わせれば実際には3400億円以上になる。

 記事は、日本によるこれだけ膨大な額の援助について、中国経済が急成長を遂げたのは「間違いなく日本のおかげであり、日本政府に感謝すべき」と指摘している。とはいえ、「日本は対中援助によって、ただ損をしたわけではない」とも指摘。ODAの金額のほとんどを円借款が占めているほか、援助金のほとんどは日本の設備や技術、サービスの購入に充てられたため、日本企業が潤い、そこで生産された商品を日本に販売したので、「日中双方が利益を受け」、一方的な援助ではなかったことを強調した。

 記事の中国人筆者によると、1980年代の中国にラジオやテレビ、クーラー、冷蔵庫、洗濯機など様々な日本製品が「大量に流入した」のもODAのおかげで、日本は比較的容易に中国市場へ参入できたと主張。それに、円借款の金利は低かったとはいえ、3%まで徐々に上がり、円高の時期もあったのだから日本も損はなかったはずだと論じた。

 記事の筆者は、日本によるODAに感謝しながらも、円借款は日本にプラスとさえなったほどで、無償援助もある意味「ただではなかった」と主張したいようだ。多くの中国人にとって、ODAは戦争の賠償金代わりに当然受け取るべきものと認識されているばかりか、終了するまでこの援助自体も一般に知られていなかったほどである。ODAには日本側のメリットがあるのも事実とはいえ、素直に感謝だけでは収まらないところに、日中関係の複雑さが垣間見えると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)