日本でも近年、盛り上がり始めたスマホ決済だが、その普及度合いを中国と比較すると、日本は随分遅れていると言わざるを得ない。中国では商業施設はもちろん、街中の個人商店や露天商でもスマホ決済の環境が完備されていて、繁華街にいる物乞いの人も自分の口座に振り込まれるQRコードを貼り付けた缶をもっているほどだ。

 中国メディアの一点資訊はこのほど、日本も徐々にキャッシュレス社会に向けて進んでいると紹介する一方、決済方法で一番多いのは今なお現金であることを強調し、「日本でスマホ決済を普及させるのがこれほど難しいのはなぜか」と問いかける記事を掲載した。

 記事は、日本でスマホ決済が始まるずっと前から、中国人富裕層は「日本でスマホ決済が使えない」ことに不満を抱いていたと紹介。その後、日本の商業施設側が中国人向けにスマホ決済の環境を整備し、徐々に日本国内でもキャッシュレス社会に向けた取り組みがスタートしたと紹介した。だが、日本人の多くはクレジットカードや交通系ICカード、デビットカードなどを所有していながらも、いまだに現金決済が主流なのが日本社会であり、現金主義者が多いのが日本なのだと強調した。

 続けて、日本人が現金での支払いを好む要因の1つに「現金の匿名性」があるとし、クレジットカードやスマホ決済では、誰がいつ、どこで何を買ったかという個人情報が記録されてしまうが、現金であればこうした情報をどこにも残すことがないと指摘し、日本人は個人情報やプライバシーに敏感だからこそ、現金払いを好む人が多いのではないかと考察。また、日本は偽札が流通していないため、現金のやりとりに不安を感じないことも、現金払いが今も支持される要因だと指摘した。

 日本は災害が多い国だが、スマホ決済をはじめとする非現金決済は、災害時や停電時にどれだけ使えるのかという不安を抱える人は少なくないだろう。こうした不安を完全に払拭できない限り、すでにスマホ決済を利用している人でも現金払いから完全に非現金決済に移行することはできないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)