法務省の在留外国人統計によれば、2018年6月末時点における在留中国人の数は74万1656人に達し、その数は増加傾向にある。一方、経済成長が続き、さまざまなビジネスチャンスが存在する中国に帰国することを選ぶ中国人も少なからず存在し、「入れ替わり」は絶えず起きていると言えるだろう。

 では、日本から中国に帰国した人は帰国後に何を感じるのだろうか。中国メディアの今日頭条は10日、日本で長年暮らした後に中国に帰国したという中国人による手記を掲載し、「最も変わったと感じたのは、自分自身の心だった」と伝える記事を掲載した。

 記事は、もともと交換留学によって訪日したという中国人の見解として、「初めて日本に来たばかりの頃は、目の前に広がる美しい国に対して、中国の醜さばかり思い出され、祖国に対して不満ばかり抱いていた」と主張し、当時は「隣の芝生は青い」という心理状態に陥っていたと指摘。しかし、留学後も日本で暮らしていると「日本にも良い点もあれば、悪い点もある」ということがわかるようになったと指摘し、「現代の中国は日本と同じ道を辿っているに過ぎない」と考えるようになったと紹介した。

 たとえば、日本も過去には大気汚染などの環境破壊が問題になったことがあり、日本人が海外旅行に行きだした頃は欧米でマナーが問題視されることもあったと紹介。また、日本人はルールを守り、民度の高い国民と言われるが、日本人が重視するのは「型にはまっているか」どうかであり、心からルールを守っているか、心から民度が高いのかどうかは別の話であると主張し、「それでも日本社会に秩序があるのは事実であり、中国社会に問題があるのも事実だが、こうしたことを知るにつれ、祖国を客観的に見れるようになり、祖国に対して抱いていた不満も消えていった」と論じた。

 この中国人は、もともと祖国に対して強い期待を抱いていたものの、過去に中国は日本に比べて立ち遅れていたため、期待があったぶん失望も大きく、それが不満につながっていたのかもしれない。しかし、日本も過去にはさまざまな社会問題があり、それは現代の中国が直面しているものと同じであることや、一時帰国するたびに中国の発展を肌で感じられたことで、祖国に抱いていた失望は消え、再び期待へと変化していったようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)