広大な国土を持つ中国では高速鉄道がコストパフォーマンスの高い移動手段として支持されている。高速鉄道が中国人乗客に利便性をもたらしている反面、多くの人が不満を抱き、熱い議論が続く問題がある。それは車内で販売されている「弁当」の質に関わる問題だ。

 中国メディアの参考消息はこのほど、「高速鉄道の弁当にはその価格に見合う価値があるだろうか」と問いかける記事を掲載した。高速鉄道の弁当はまずいとしてして悪名高いが、その味に比べて「割高すぎる」としている。

 中国高速鉄道は乗車料金と速さの点で中国人乗客の満足を勝ち得ており、特に、旧正月に当たる春節時期の帰省には欠かせない移動手段となっている。運賃も一等席、二等席などと複数の価格帯があるため、様々な乗客のニーズにも対応している。しかし、車内で販売される弁当の価格に不満を抱く中国人は非常に多い。

 記事は、こうした人々の不満を受けて2015年から「高速鉄道サービス規範」が設けられ、車内で提供される飲食に関して「種類、価格帯に幅を持たせて、最も安価な15元(約248円)の弁当と2元(約33円)の飲料水を絶えず提供する」ことが実施されていると指摘。しかし、こうした規範も虚しく、「販売員は安価な弁当の販売を控え、利益のために高価な弁当しか勧めていない」、「15元の弁当が十分な数量で提供されていないこと」、「味と質が価格に見合っていないこと」について、批判の声が絶えず寄せられていると主張した。

 中国では春節時期の大移動は「春運」と呼ばれ、寝台列車の長距離移動の食事は「インスタントラーメンとソーセージ」が標準食として長年愛されてきた。高速鉄道の車内は密閉性が高く臭いが気になるという理由でインスタントラーメンの車内販売はされていないが、車内販売の食べ物は高額で美味しくないためか、インスタントラーメンを持ち込む人は少なくない。それゆえ「車内にこもる臭いは嫌だが、車内販売の弁当も食べたくない」と板挟みの状況にサービスの改善を訴える人は多いようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)