1990年代のバブル崩壊以降の日本経済についてしばしば「失われた20年」という言葉で形容されてきた。そして同時に、急速な経済成長を遂げた中国が今後日本同様「失われた20年」を経験するかについての議論が繰り広げられている。中国メディア・中金網は22日、中国ではなく欧州が日本と同じ轍を踏む可能性があるとの分析を伝えた。

 記事は、ドイツ銀行のアナリストによる報告で、リーマン・ショックによる経済危機が生じた2008年以降の欧州と、バブルが崩壊した1991年以降の日本経済を対比すると、市場形態、マクロ経済データ、人口トレンドいずれの面においても、ますます似てきているとの見解が示されたと紹介している。

 そして、経済面で最も直観的に類似性が見られる点として、円とユーロの利下げ、および長期国債の収益率低下を挙げた。また、人口トレンドでは日本が1991年以降の人口が2%しか伸びておらず、2008年以降の欧州もこれと同じ伸び率であり、15-64歳の生産年齢人口の減少トレンドも非常に類似していると説明。唯一楽観視できる点は、人口減少の加速度が日本よりも緩やかであることだとした。

 さらに、実体経済データでもさらに多くの類似点があるとし、実際のGDP成長ペースや個人消費に関しては日本よりも明らかに弱い状況であると指摘した。一方で輸出データは日本より良好であるとしたものの「世界の貿易が低迷する中、このアドバンテージがどれだけ続くかわからない」と評している。

 記事は、日本と比較されているのはあくまで欧州全体の状況であり、各国で状況はそれぞれ異なるとする同銀行の説明を併せて紹介。一方、欧州全体としては「金融政策にはもはや経済を刺激する余地はなく、経済の低成長や内需減少が下ろすことのできない重荷になっている。この点で1990年代の日本と非常に似ており、『失われた20年』と同じ轍を踏むというのも単なるジョークではない」との見解を伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)