日本の伝統文化である着物。元はと言えば唐の時代の影響を受けているとされるが、今ではすっかり日本を代表する文化の1つとなっている。愛国主義の強い中国では、今年も桜の名所・武漢大学で着物に似た服を着用していた男性が警備員から入場を阻止される問題が起きたが、それだけ中国でも着物に対する関心は高い。中国メディアの捜狐は12日、日本の街で着物を着ているのはほとんどが中国人であると紹介する記事を掲載した。

 中国には56の民族があるとされ、雲南省などには多くの少数民族がいるため、旅行者が地元の人びとの民族衣装を着て記念撮影するのは普通のことだ。記事は、日本に旅行に来た多くの中国人が、着物や浴衣で記念写真を撮るのも同じ心理であると紹介、日本旅行の記念に着物を着てみることには理解を示した。

 確かに、京都などでは着物姿をよく見かけるが、その多くが外国人旅行者、特に中国人旅行者だという。なぜ外国人旅行者ばかり着物を着て、日本人はあまり着ないのだろうか。記事は、着物は普段着としては「高価」で、「着るのが面倒」だからと説明している。

 記事は、着物は高価のため、お金持ちのマダムが着るもので、若者であれば夏のイベントに浴衣を着る程度だと分析。浴衣なら、着脱が簡単で美しく、祭りやデートにぴったりだからだ。さらに、若者を中心に「正しい着付けが分からない」というのも着物離れの理由の1つであるとも伝えた。実際、和装の着付けは洋服よりずっと複雑だ。着物に詳しくない人にとっては、敷居の高い気後れのする部分があるのかもしれない。

 伝統的な民族衣装でありながら、日本人自身はほとんど着ないというのは残念なことではある。今は多くの国で洋服が浸透しており、普段使いで民族衣装を着るという地域は少なくなっているだろうが、着物の大きな問題点は多くの人が自分だけでは着られないところにある。日本のこの美しい伝統衣装が、日本人にも多く使用されるようになることを願うばかりだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)