中国メディア・東方網は10日、今年創設70周年を迎える中国空軍の創設に大きく貢献した「中国空軍の父」と呼ばれる人物が日本人であることを紹介する記事を掲載した。

 記事は、「中国空軍の父」と呼ばれる人物として林弥一郎氏を紹介。1945年の終戦後、ソ連への投降を拒み中国東北部に潜伏していた航空二等兵の林氏は部隊員の命を守るために八路軍へ投降、その扱いに感銘を受けて中国にとどまることを決意したと伝えた。

 そして、46年に東北の人民解放軍が自前の飛行大隊を結成するにあたり、林氏が総隊の副隊長に任命されたと説明。旧日本軍兵である自分を取り立ててくれたことに林氏は感動し、解放軍のために力を尽くすことを決意、隊員が飛行機を操縦する機会を増やすべく、日本軍の飛行場に残されていた壊れた飛行機や部品を収集し、46機を修復して使えるようにしたとしている。

 さらに、同年に東北民主聯軍航空学校が設立されると主任教官として任命され、理論、実践、訓練など多方面から中国空軍創設に向けた基礎を作り、この学校から大量の優秀な航空人材を輩出したと紹介。その後49年11月1日の中国空軍創設とその発展に大きな貢献を果たしたことで「空軍の父」と称されていることを伝えた。

 林氏は56年に日本へ帰国し、その後日中友好協会会長を務めるなど日中友好に寄与した。記事は、林氏が96年の同航空学校創設50周年イベントに参加すべく再び中国を訪れたとしている。その約3年後の99年、林氏は87歳の波乱に満ちた生涯に幕を下した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)