日本では少子高齢化が進んでいるが、この傾向は日本だけではなく、中国や台湾、韓国など日本周辺の国や地域でも見られ社会問題となっている。日本の合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子どもの数)は、2017年の時点で1.43まで下がった。

 ところが、お隣の韓国はもっと深刻で、合計特殊出生率は2018年についに0.98になってしまったという。これは、韓国女性の生涯で産む子どもの数が1人にも満たないことを意味している。中国メディアの捜狐は9日、日本よりも深刻な韓国では、「人口が危機的状況」になっていると指摘する記事を掲載した。

 韓国の統計によると、2018年に韓国で生まれた子どもの数(出生数)は、前年より3万人あまり少ない約32万7000人で、過去最少となったという。記事は、日本は2018年に結婚した男女が59万組と戦後最低を記録するなど、危機的状況だが、「その日本を上回る」厳しさだと伝えた。 

 もちろん、韓国政府もただ手をこまねいているわけではない。記事は、海外の朝鮮族を帰国させるという打開策を紹介。旧ソ連地区や中国に多くの朝鮮族が住んでいるが、旧ソ連地区の朝鮮族はすっかり別の文化を持つようになってしまっており、中国の朝鮮族は、韓国より低い0.7という出生率で期待はできないそうだ。

 ほかにこれといった有力な打開策もなく、このままでは2056年には4000万人、2100年には2000万人にまで減少していきそうだと記事は伝えた。現時点でもすでに「経済の悪化」、「辺鄙な地域では生活が成り立たない」、「若者の社会保険の負担増」といった問題が出ており、そもそも日本や中国よりも悪化しているのは大問題だと指摘。中国でも、一人っ子政策を緩和しても出生率は下がり続けているが、韓国はその上をいっているということになる。
 
 記事は、この問題は「若者が結婚できないと感じる」社会にあると分析。就職難、住宅難を前に、若者は結婚など考えられず、ましてや教育費も高いので子どもを産むなどもってのほかだと考えていると伝えた。日本と中国よりも深刻化している韓国の少子化問題。日本の少子化対策はなかなか成果が上がらないといわれているが、韓国と比べるとまだ状況は良いのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)