バブル崩壊以後の日本は「失われた20年」とよく表現される。しかし、本当に20年を失ったのだろうか。中国メディアの今日頭条は2日、実際のところ日本は20年を失ったのではないとする記事を掲載した。むしろバブル崩壊後の日本からは、中国が学べる点があるという。

 記事はまず、なぜ「失われた20年」と言われているかについて、国内総生産(GDP)だけを見ているからだと指摘。中国のGDPが大幅に増加したのに対し、日本はほとんど増えておらず、停滞しているように見えるからだ。実際、日本の街並みはこの20年、ほとんど変化がないように見えるという。高層ビルや高層マンションが次々と建設されたり、地下鉄などのインフラが整備され、街並みが目まぐるしく変化する中国と比べると、そう感じるのも無理はない。

 しかし記事は、経済力はGDPではなく先進的な技術で測られると指摘。多くの日本企業は近年、白物家電やパソコン、携帯電話といった分野を切り離してきたため、一見落ちぶれたように見えるものの、実は人工知能やロボット分野など、将来を見据えた新技術の開発に注力してきたと分析した。「いわゆる失われた20年間で技術を蓄積していたのだ」と感心している。

 また、日本が技術強国であるのは、多くの白物家電の部品が日本製であることからも分かるという。中国は、世界の多くの白物家電が中国製であることを誇らしく感じているが、基幹部品の多くは日本製であるとし、日本はもう高い技術を要する上流の部品のほうが儲かることに気づいたのだと日本の賢さを称賛した。

 ほかにも、日本企業は中国企業と違い、すぐに企業を大きくしようとしてチェーン展開することはないとも指摘。上場している日本企業は2万5000社のうち1200社と非常に少なく、企業を大きくすることには関心を向けないが、この「安全運転」のおかげで老舗企業が多いと感心している。さらには、品質を落として儲けを増やそうとしない「誠実さ」や、貿易立国から投資立国へのシフトチェンジ、海外に資産を移動させるなどのリスク回避も、中国が日本から学べることだと紹介している。

 一見「20年を失った」かに見える日本だが、実は将来を見据えて着々と転換を進めてきたことが分かる。中国企業は目先の金儲けでは賢さを見せているが、日本の方が長期的な観点で物事を進めているといえるだろう。中国がこの点で日本から学んだら、本当に恐ろしい存在になるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)