フランスやドイツをはじめ、EUの多くの国で高速鉄道が採用されているが、EUの高速鉄道の発展には問題点もあるようだ。中国メディアの今日頭条は27日、EUの高速鉄道建設はボトルネックを抱えているとする記事を掲載した。

 記事はまず、EUの高速鉄道に関して、「ほとんどの国に導入されている」と紹介。営業距離ではアジアに次ぐ世界2位だが、高速鉄道建設の面ではボトルネックが存在するという。記事によると、2030年までに3万キロの建設を目標としているが、これまでのEUの実績からすると計画から運転開始まで16年かかっており、今のペースでは実現が難しそうだと分析した。2017年末までの時点で、EU内での営業路線はわずか9000キロ、1700キロは現在建設中であるためで、「3万キロの実現は難しそうだ」としている。

 なぜこうした問題に直面しているのだろうか。EUの高速鉄道は歴史も経験もあるものの、建設が国境を超えるために「基準と政策を統一」するのが困難なのだという。レール規格が違うので、場合によっては国境を超える時に駅で乗り換える不便さがあるとした。また、「工事の遅れ」が目立つとも指摘。これでは中国のような発展の速さにはついていけないという。さらに「計画の甘さ」も指摘し、多くの線路が未完成なのは予算を大幅にオーバーしたからで、それは事前の調査・計画が不十分だったためとしている。

 一例として、ドイツのある高速鉄道建設計画では18億ユーロ(約2238億円)の予算だったが、実際には133億ユーロ(約1兆6543億円)もかかってしまい、建設途中のままになっているようだ。このためフランスなどでは、建設計画の審査が厳しくなって審査を通ることが難しくなっていると伝えた。

 この点、中国はその政治体制の違いから用地取得なども容易であり、高速鉄道の建設の速さとコストについては優位性があるといえる。記事は、高速鉄道は安全で早くて環境にも優しく、エネルギーの節約にもなる乗り物だと称賛。EUのボトルネック問題の解決に期待を示した。まだ建設途中とはいえ、欧州の中でもフランスなどは高速鉄道網がすでに十分網羅されていてずいぶん便利になっている。中国ほどの速度ではないが、中国に心配されなくてもEU各国で今後も着実に発展を続けていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)