「火の用心!」と拍子木を叩きながらの夜回りや、小学生の登下校時の見守り活動に積極的に取り組んでいる自治体は多いだろう。周辺住民が持ち回りで行うことによって、地域に対する責任感や愛着が芽生えるという点では素晴らしい。一方、中国の首都・北京では、地域の安全を守る「スマート警備ロボット」が登場し、話題を集めている。

 中国国営新華社によると、この警備ロボットは身長170センチ。自律走行しながら地域を見回り、顔認証システムで不審人物を識別したり、火災を検知したりといった防犯・防災機能を発揮する。天気予報や道案内にも対応可能で、歌やダンスもお手の物という万能ぶりだ。24時間体制で稼働しているため、夜間になると夜回りもしてくれる。

 開発したのは、中国国有企業傘下の北京航天自動控制研究所(BAACI)。商用化に向けたテストを昨年12月から今年4月までの予定で実施している。北京市郊外豊台区の「梅園」という住宅街に導入した縁で、「梅宝(メイバオ)」という名前が付いた。

 地域の見回り活動は、日本では「シルバーさん」と呼ばれる高齢者ボランティアに頼っている部分が大きいが、実は中国でも全く同じ状況だ。近年は「いつまでもお年寄りに頼りきりではいけない」という声が高まっており、これを商機と捉えたロボットメーカー各社が地域見回り用の警備ロボットの開発に乗り出している。今後は「梅宝」のような地域を守る警備ロボットの導入が広がっていくとみられる。

 中国では毎年3月最終週の月曜日を「全国小中学校安全教育の日」と定めている。子どもの安全をいかにして守るかは日本も中国も共通の課題だろう。共働きが当たり前の中国では、親が子どもと離れて過ごす時間が長い。日本でも働くお母さんが増えている。人の代わりに地域でわが子を見守ってくれるロボットがいてくれたら、きっと心強いに違いない。(編集担当:仙道計子)(イメージ写真提供:123RF)