中国高速鉄道は今や中国全土の主要都市を結んでいて、その営業距離は2万9000kmに達している。時速300kmを超える速度で運行されている路線もあり、多くの人に中国国内を移動する手段として利用されている。一方、中国と同じように広大な国土を持つ米国ではなぜ高速鉄道が建設されないのだろうか。

 中国メディアの海外網は24日、「なぜ米国では高速鉄道が建設されないのか」という主題の記事を掲載し、米国で高速鉄道が求められない背景について考察している。

 記事はまず、米メディアの報道を引用したうえで「米国でも高速鉄道の建設計画が存在しないわけではない」と強調、移動が便利になる反面、建設費用が莫大になりすぎるため、現在でもその是非の議論が続けられていると紹介した。

 さらに、米国では高速鉄道を建設するうえでは「距離」が大きな壁となっていると指摘。米国では主要な都市間の距離が非常に大きいため、ニューヨークからロサンゼルス、シカゴ、ヒューストン、また、フェニックスまで高速鉄道を建設するには莫大な建設費が必要であると伝えた。また、土地の収容の問題も大きいと指摘しているが、これは確かに大きな壁になるだろう。

 中国は共産主義国であり、政府の権限が非常に強いため、土地を半ば強制的に収用することができ、計画から建設までの実行の速度も非常に早い。だが、日本や米国では土地の権利者の同意が得られなければ道路も鉄道も建設できず、日本でも道路工事などで実際に地権者の同意を得られずに頓挫・中断している計画は複数存在する。

 米国の場合は自動車社会であり、航空機産業も発達しているため鉄道に対する需要はそもそも大きくなく、高速鉄道を建設するまでに大きな壁があるうえ、建設しても採算が取れない可能性があるのがネックなのだろう。中国は高速鉄道の建設を国策の1つとして推進してきたが、赤字路線が多いのが現状で、今後その赤字をどのように解決していくかが課題となっている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)