中国が世界の工場と言われていたのはすっかり昔の話になり、最近ではベトナムが新たな製造拠点となっている。市場調査会社ニュー・ワールド・ウェルスが発表した世界各国の富の成長率ランキングによると、2007年からの10年間でベトナムが1位となり、210%の成長率を記録したという。ちなみに、2位は中国の198%だった。中国メディアの今日頭条は21日、「ベトナムはいかにして中国製造業の強いライバルになったのか」と題する記事を掲載した。

 近年のベトナムの急成長は、製造業の発展とは切り離せない。記事は、中国が世界の工場の役割を退いてからベトナムが急速に発展し、豊かになったと分析。実際、多くの企業が工場をベトナムに移転させているが、これには中国企業も含まれる。では、製造拠点としてベトナムにはどんな魅力があるのだろうか。

 記事によると4つの理由が考えられるという。その1つが「政策」だ。ベトナム政府は同じ社会主義国である中国の成長を目の当たりにし、政策を真似しようとしているという。中国と同様の改革開放の路線で行けば、政府の力を削ぐことなくむしろ引き締めを図れると考えているとしている。

 2点目は「労働人口」。ベトナムには若くて勤勉な人材が豊富であると記事は紹介。しかも政府の定めた最低賃金が月給約1万2000円ー1万8000円とコストが安いのは大きな魅力だという。しかも若い労働力が多く、この点、急速に高齢化が進む中国とは大きな違いだといえるだろう。さらにベトナムは、20年前と比べて国民の健康、教育が著しく改善されており、生産効率も中国と同じほどで、人びとも勤勉だと伝えた。

 3つ目は「製造業のレベル向上」だ。製造業の中心が紡績から電子製品・機械に取って代わってきており、ベトナムで生産されたスマホや精密部品がEUや中国、アラブ、韓国、米国などに輸出されていると伝えた。最後は「多くの国に輸出していること」。貿易パートナーが多いためリスクを回避でき、安定した利益が可能になっていると紹介した。

 ベトナムの製造業は、この先10年でさらに200%の成長が見込まれるとの予測もあるという。ベトナムの製造業の成長は、今後もまだまだ続きそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)