日本気象協会が14日に更新した桜開花予想によると、いよいよ来週、平成最後の桜前線がスタートする。日本人は万葉集の時代から桜を歌に詠み、千年以上にわたってこの花を愛してきた。中国人は、いったいいつごろから桜に関心を向けるようになったのだろうか? 中国メディアの第一財経は14日、今年の桜の季節は100万人規模の中国人観光客が日本を訪れる見込みであると報じた。

 記事は、「ビザが便利になったことや航空会社の販促チケットによって、さらに多くの中国人観光客が日本へ“お花見の旅”に行くようになった」と伝え、専門家の予測として「今年、桜の季節である3月下旬~5月初めにかけて、100万人の中国人観光客が日本を訪れ、その消費額は100億元(約1,650億円)を超えるだろう」と紹介した。

 また、記事の筆者は、「“天也酔桜花、雲脚乱蹣跚”の景色から、“但見桜花開、令人思往事”という感慨まで」という表現で、多くの旅行客を引きつける桜の魅力を書き表した。ここで引用されている“天也~”は漢詩ではなく、日本の俳人・野々口立圃(りゅうほ)の「天も花に酔へるか雲の乱れ足」という句の、“但見~”は松尾芭蕉の「さまざまの事おもひ出す桜かな」という句の漢訳だ。筆者の日本文学に対する造詣の深さがうかがえる。

 ちなみに桜という漢字は、もともと今の日本人がイメージする「さくら」ではなく、別種の植物であるユスラウメを指したとされ、数千年の伝統がある中国の漢詩で「さくら」をよんだものは少ない。また、現代の中国人が真っ先にイメージする「桜花(インホァ)」は、江戸期に生まれて明治期に広まったソメイヨシノの花だと考えられる。そうすると今、中国人にとっては有史以来の大規模な桜ブームが到来していると言えるかもしれない。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)