中国メディア・東方網は13日、中国中央テレビ(CCTV)がこのほど、見る人に癒しを与えるとともに、地域経済も活性化させたとして中国でも人気の高いある日本アニメを称賛したと報じた。

 記事は、CCTVが近ごろ日本のアニメ産業に注目する報道を行っているとし、先日は「夏目友人帳」の劇場版アニメが中国で公開されたのに合わせ、同作品の聖地をCCTVの記者が実際に訪れる小特集を組んだと紹介した。

 そして、記者が訪れたのが人口わずか3万人の熊本県人吉市であり「目覚ましい経済発展を遂げているわけでもなく、日本ではよく見られる小さな街だ」と説明。一方で、同作品シリーズが発表されて以降は忠実なファンが、作品の舞台になっている現地を「聖地巡礼」に訪れるようになったと伝えている。

 また、実際に市内を歩いてみると、雨だったにも関わらずファンたちが作品中に登場するさまざまなスポットに立ち寄り、写真を撮影する光景が見られたと紹介。現地の作品関連ショップ、特産品店、飲食店、宿泊施設、交通会社などは「巡礼者」たちから少なからぬ経済収入を得ているとした。

 実際にタクシーの運転手に話を聞いてみると、確かに同作品による経済効果が存在すると認めるとともに、乗客にしっかり案内できるように自身も作品を見てその内容を学び始めたとの感想が得られたと紹介している。

 記事は、熊本県はマスコットキャラクターやアニメ関連の経済効果に充分注目して振興に取り組み、すでに大きな成功を収めていると説明。中国でもおなじみの「くまモン」のほか、やはり中国で人気の高いアニメ「ワンピース」についても、作者の尾田栄一郎氏が熊本出身ということで同県の商業者たちに商機をもたらしていると伝えた。

 近ごろ、愛媛県伊予市にある場所が映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったとのニセの情報が流れ、私有地に観光客が押し入る事態になっていると報じられた。「聖地巡礼」は地域経済の活性化につながる一方で、地域住民とのトラブルなどの問題も引き起こしかねない。受け入れる側の準備とともに、訪れる側の節度も求められる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)