日本の観光庁が発表した宿泊旅行統計調査(速報値)によると、2018年、外国人の延べ宿泊者数は8859万人泊で、調査開始以来の最高値となった。また、地方部のシェアが前年に引き続き4割を上回った。日本の情報を紹介する中国の情報サイト・日本通は12日、「なぜ中国人観光客は青森県や佐賀県に行くのか?」と題する記事を掲載し、日本を訪れる中国人の動向が変化していることを伝えた。

 記事はまず、「かつて日本を訪れる中国人観光客の大多数は、東京・京都・大阪などの人気スポットに行っていた。しかしここ数年、訪日外国人観光客の約30%を占める中国人にとって、青森県や佐賀県が注目の観光地となっている」と紹介。観光庁の統計によると2017年、青森・佐賀・大分・福島・秋田・岡山・熊本・鹿児島の各県で、外国人の延べ宿泊者数が前年比1.5倍以上に急増した(全国平均1.15倍、東京1.10倍)。最新の2018年のデータでも、青森県は前年比1.46倍という高い伸び率を維持している。

 なぜこのような現象が起こっているのだろうか? 記事は「観光ビザ」が一つの要因だと指摘する。日本の観光ビザを取るには事前申請が必要で、数次ビザの場合、有効期間は経済力に応じて3年から5年。記事は、「一定期間内であれば再申請の必要がないため、中国人は何度も日本旅行に行こうとする」として、メジャーな観光スポットに行った後は、新しい体験を求めて他の場所へ行くのだと分析した。日本は2017年5月に「東北3県(岩手・宮城・福島)数次ビザ」の対象地を「東北六県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)」に拡大しており、このことで、1回目の訪日から東北に滞在する観光客も増加したと考えられる。

 さらに記事は、中国のLCCが「上海-佐賀」や「天津-青森」の直航便を売り出して交通が便利になったことや、青森をはじめとする日本の地方部でも中国人向けモバイル決済が普及してきたことに言及。また、各県が「微博(ウェイボ)」など中国のSNSで公式アカウントを開設し、熱心な情報発信を行っていることにも触れた。

 越境ECが発達した現在、中国人観光客はもはや「爆買い」ではなく、純粋な旅行目的で日本を訪れるようになっている。旅行先としての魅力がさらに広まれば、地方部の外国人宿泊者数シェアが三大都市圏を追い抜く日も近いかもしれない。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)