日本でも徐々に認知度が高まっているスマートスピーカー。「OK、グーグル」や「アレクサ、〇〇して」などのCMで興味を持った方もいるのではないか。日本では米国勢が圧倒的に優勢だが、中国ではIT企業大手3社の「BAT」がしのぎを削っている。中国メディアの新浪財経は9日、「BATのスマートスピーカー混戦がヒートアップ、後れを取ったテンセントは抜き去ることができるか」と題した記事で、大手3社の戦いぶりを紹介した。

 すでにご存じの方も多いだろうが念のため、「BAT」とは、百度(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)の3社を指す。市場調査会社Canalysによると、2018年10―12月期の中国市場におけるスマートスピーカーの販売台数は、首位のアリババが約270万台、2位は小米(シャオミ)の約250万台。3位の百度も約250万台に達したが、僅差で小米に及ばなかった。Canalysは19年通期の中国市場全体の出荷台数は2960万台、18年比35%増に達すると見込んでいる。

 世界市場ではどうか。市場調査会社Strategy Analyticsによると、同期の全世界の出荷台数は前年同期比95%増の3850万台。出荷台数のランキングはアマゾン、グーグルの米国勢がワンツーフィニッシュしたものの、3位にアリババ、4位に百度、5位に小米と中国勢が健闘した。アップルは6位。米中が上位を独占する構図となっている。

 一方、「BAT」の一角であるテンセントはどうしたのか。同社が初めてスマートスピーカーをリリースしたのは18年4月になってからだ。だが、昨年12月、一気に巻き返しを図るべくスクリーン付きの「叮当智能屏(ディンダン・スマートスクリーン)」をリリースした。価格は899元(1元=約16・5元、以下同じ)。すでに同3月には百度が先行して「小度在家」(329元)を発売しているが、アリババの「天猫精霊CC」(699元)は今年の1月と出遅れた。「BAT」による争いは戦場をスマートスピーカーからスクリーン付きスマートスピーカー市場に移し、第2幕を迎えたようだ。

 音楽や動画、書籍などの娯楽コンテンツで圧倒的優位を誇るテンセントが本格参入したことで、今後、シェアの変動があるかもしれない。今後の「BAT」の動向に引き続き注目していきたい。(イメージ写真提供:123RF)