ゲーム大国・日本で近年、がぜん注目度を高めている中国産ゲーム。日本人好みの要素が満載でストーリーも面白いと評判だ。クオリティの高いゲームを続々と輩出している中国だが、実は昨年から新作ゲームの審査が厳格化している。8日付の中国メディア・新浪科技によると、中国当局がこのほど新たな認可リストを発表し、日本人も知っている大手2社もようやく新作タイトルのリリースが認められた。

 今回認可が下りたのは、計95タイトル。中国のゲーム大手、テンセント(騰訊控股)の「尋仙(Journey to Fairyland)2」、ネットイース(網易)の「絵真・妙筆千山」「堡塁前線(FortCraft)」も含まれた。中国では昨年12月、約9カ月ぶりに新作ゲームの認可が再開。今回は再開後の第8陣リストとなる。テンセントはこれで4タイトル、ネットイースは3タイトルが認可されたことになる。

 中国当局は2016年、「モバイルゲームのリリース・サービス・管理に関する通知」を出し、ゲーム運営にあたり「版号」という認可番号の取得を義務付けた。「版号」がなければ商業化できず、無料配信するしかない。これに追い打ちをかけるように、18年8月には中国教育部、国家衛生健康委員会など8部門が「児童・青少年の近視を防止する実施方案」を公布。ゲームを管轄する国家新聞出版署はオンラインゲームの総量コントロールに踏み切った。

 中国共産党機関紙の人民日報は同年9月、「ゲームで遊ぶのは構わないが、依存症になってはならない」とする記事を掲載。現地では若者のゲーム中毒や視力低下などを当局が問題視したことが、審査凍結の大きな要因ととらえられた。認可凍結前は毎月平均700~800タイトルに「版号」が付与されていたのが、再開後はかなりペースダウンした。昨年12月の第1陣、計80タイトルから始まり、今回の第8陣まで3カ月余りで計716タイトルにとどまる。

 一方、日本のゲーム市場における中国勢の台頭は顕著である。アプリ調査会社のアップアニーによると、2018年上期、中国パブリッシャーの日本のモバイル市場での売り上げは前年同期比で30%以上増加した。中国勢の上位はネットイースの「荒野行動(Knives Out)」、bilibili(ビリビリ)の「アズールレーン」、テンセントの「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の順。本国での低調ぶりとは対照的だ。当局の規制強化を背景に、中国大手ゲーム会社の日本市場に向ける視線はさらに熱を帯びてくるかもしれない。中国勢の動きから目が離せなくなりそうだ。(イメージ写真提供:123RF)