インド独立に貢献した人物と言えばマハトマ・ガンディー氏が真っ先に思い浮かぶものだが、ほかにもインド独立運動に深く関わり、なおかつ日本とも深く関係している人物がいる。中国メディアの快資訊は2日、「日印関係が良好なのは、インドの英雄が関係している」とする記事を掲載した。

 記事はまず、日本とインドがいかに親しい関係にあるかを紹介。中国に関する何か良くないことがあると、決まって日本とインドの首脳が欠席し、合同演習や首脳会談が頻繁であるなど、日印関係の良さを感じさせる要素が多いとしている。ではなぜ「距離がある2カ国なのに、それほど親しい」のだろうか。

 記事によると、「中国という共通の敵」がいることに加えて、ある「インドの英雄」が日本と深く関わっているからだという。それは、インド独立に関わった「中国人にはあまり知られていないスバス・チャンドラ・ボース」だという。

 ボース氏は、若いころはガンディー氏のもとでインドの独立運動に参加していた人物である。穏健派のガンディー氏とは違い急進派で、目的達成のためにナチスドイツに接近。だが満足のいく協力を得られなかったため、日本が東南アジアでイギリスを撃退したことを知り、日本政府との共闘に切り替えたと紹介した。

 日本政府は1943年10月にボース氏を首班として正式に自由インド仮政府を樹立した。この自由インド仮政府は、イギリスのインド植民地支配以来、初の独立政府となった。この後のインド侵攻のインパール作戦は大失敗に終わり、ほどなく日本は連合国に無条件降伏し、日本の援助による独立の道が断たれてしまった。ボース氏は、その後もインド独立のため英国の手を逃れてソ連に援助を要請するつもりだったが、途中経由の台湾で飛行機事故に遭い亡くなっている。とはいえ、ボース氏の死後インドが独立したことに、彼の貢献が大きかったのは間違いないだろう。

 したがって記事は、インド人はボース氏を英国からの独立をもたらした「英雄」とみなし、協力した日本に恩義を感じているため、日印の関係は今でも良好なのだと論じた。実際日本の蓮光寺にはボース氏の遺骨が祀られており、今でも日本とインドの友好の聖地ともなっている。日本ではガンディー氏ほど知られてはいない人物だが、インドでは高く評価されている人物と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)