中国のシェア自転車企業ofoの経営不振により、ユーザーのデポジットの払い戻しが滞っていることが問題になっている。デポジットは99元(約1600円)/199元(約3200円)であり、未返金額は少なく見積もっても10億元(約160億円)に上る。ユーザーの不満に対し、ofoはこれまで、順番で返金対応すると発表してきた。しかし、その返金申請者は現在1000万人以上に上り、待つしかないユーザーの不安は募るばかりである。そんな中、ofoが取った新しい対応策が波紋をよんでいる。

 ofoは新たに(1)デポジットを1元=1コインでアプリ内に設置されたディスカウントショップで買い物ができる仕組みに変更、(2)コインへ変えたユーザーは永遠にデポジット無しで自転車に乗れるという対応をとった。

 中国国内の反応は、「ショップには欲しいものがないので利用しない」、「無料で利用できても最近はofoの自転車を見かけないのにどうしろというのか」、「返金でしか受け付けない」等不満の声が多く見られ、2日の新浪新聞にはこの対応は合理的ではないという批判的な業界関係者の声も掲載された。

 これを受けてofoは、3日公式に「ディスカウントショップの設置は以前からリリースを予定し準備していたものであり、現在我々はユーザーの権利と利益の保証のために、様々な方法を試行し全力を尽くしている。今後は、このテスト段階でのユーザーの受け入れ具合をみて次の計画に進む。」とのコメントを発表した。

 高速鉄道、モバイル決済、ネットショッピングと並び、中国の新4大発明の1つに数えられるシェアサイクル。各社による競争が激化する中、2015年に始まった北京大学のスタートアップofoはmobikeと並び飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続け、瞬く間に海外進出を果たした。一斉を風靡した企業であるだけに、今回の対応は疑問を持たざるをえない。

 デポジット返金の代替策として示したディスカウントショップについては、既に中国のオンラインショップはタオバオと京東の二大勢力で飽和状態にある。各店舗がしのぎを削り、消費者は1元でも安く買おうとする時代に、ofoショップの特徴が価格競争だけで、魅力的な商品ラインナップがないのであれば太刀打ち出来ない。このショップの成功を待つか、それとも、1000万人へ払い戻しをするか、潔く破産するか。ofoの進退に注目である。(イメージ写真提供:123RF)