日本経営管理教育協会が見る中国 第555回 ――坂本晃

◆アメリカの歴史と政治

 16世紀ごろ、スペイン、フランスなどが現在のアメリカに植民地を作ったのがアメリカの始まりといえよう。1776年にイギリスからの独立戦争に勝利し、独立を宣言する。1791年にはアメリカ合衆国憲法が策定された。東部に限られていた領土を西部へ拡大するなかで、1861年北部工業地帯と南部農業地帯で利害が反することから南北戦争と呼ばれる内戦が勃発、1865年北部の勝利でアメリカは統一されたといえよう。その後西部への開拓を進め、1890年には開拓も完成し、アラスカの取得なども経て、現在の領土となっている。

 伝統的におおまかに北部は共和党、南部は民主党といわれ、歴代大統領も交互に近い形で選出されている。大統領の任期は4年で、2期務める方が多い。日本は戦後自民党が多く議席を長期にわたり獲得し、中国共産党のような実質独裁とは異なり、政権交代が行われている。

 独立後のアメリカは、1914年の第一次世界大戦に部分的に参加、1939年からの第二次世界大戦では主役も演じ、その後ロシアとの冷戦を挟んで、朝鮮戦争、ベトナム戦争やテロとの争いは現在も継続、戦争のない期間はないともいわれている。世界の軍事費のうち、アメリカは35.1%、次いで中国13.1%、日本は2.6%を占めていると推計されている。

◆アメリカの現在の経済力

 人口は全世界73.7億人と言われる中、アメリカ3.2億人、日本1.2億人、中国13.9億人、インド13.1億人、将来、世界で3位になると人口増が推測されているアフリカのナイジェリアが現在では1.8億人である。

 国内総生産名目GDPは、アメリカ19.4兆米ドル、中国12.0兆米ドル、日本4.9兆米ドル、次いで独英インド仏伊露である。

 一人当たりGDPは、およそアメリカ6万米ドル、日本3.8万米ドル、中国0.86万米ドルで、先進国といわれるには3万米ドル以上といわれている。

 主な産業はアメリカが航空機、自動車など工業全般、農林業、金融保険不動産業、サービス業、日本は自動車、機械、航空宇宙、素形材、鉄鋼などの製造業とIT産業、中国は世界の工場と言われてきたが第二次産業が4割、第3次産業が5割と言われている。

◆アメリカの文化

 アメリカの民族構成は、白人62.2%、メキシコからなどのヒスパニック17.4%、黒人12.4%、その他アジア系などであるが、将来はヒスパニック系が10%以上増加し、その分白人が減ると推測されている。日本は単一民族国家とされ、中国は漢民族を中心に56の少数民族かいるとされるが人口比では少数民族合計でも8%ていどと言われている。

 言語について、アメリカは英語の国と一般的にはいわれているが、アメリカ合衆国として英語が公用語とはされず、州によって英語を公用語としているとのことである。ヒスパニック系の人々はスペイン語を家庭内では常用されているとも伝えられている。日本は以前、地方の方言も主に使用されていたが、義務教育とテレビなどの普及により、標準語といわれる主に東京で使用されている言葉が普及している。

 中国では国土の広さもあって、北部の北京で使用される言葉が標準とされているが、南部では日本で言えば方言とされる言葉が常用されているようである。

 国民の健康状態を示すといわれる平均寿命は、アメリカが78歳と短命で肥満が主因といわれ、日本が医療や和食などのお陰でトップクラスの83歳で、中国が76歳と推計されている。 

 医療について、アメリカは公的健康保険制度が完備されず、市場経済の医療で、高所得者でないと高額なよい医療が受けられない。日本は戦後制定された国民皆保険制度で、全国民が健康保険証ひとつで全国の相応に整った医療機関で医療が受けられる。中国は東洋医学の歴史があるが、保険制度も医療機関も先進国には及んでいないのが現状といえよう。

 以上資料の出所や年次と解釈はばらはらであるが、大まかに理解していただければ幸いである。(写真は、東京お台場の自由の女神像。提供:日本経営管理教育協会)