2020年の東京五輪まであと1年半。卓球、バドミントン、水泳など日本と中国がライバルどうしとして競り合うことが予想される競技は多く、体操もその1つと言える。中国メディア・東方網は30日、日本と中国の両体操協会が「歴史的な共同トレーニング」を実施したと報じた。

 記事は、「1月28日から2月2日にかけて、日中両国の体操チームにとっては記念すべき期間になった。中国代表のトレーニングを見学したいという日本体操協会からのオファーに対し、中国の体操協会がこれを受け入れ、歴史的な日中両国による合同トレーニングが実現したのだ」と紹介。30日には国家体育総局体育館での合同トレーニングの様子がメディア向けに公開されたと伝えた。

 そして、東京五輪を目指して激しく火花を散らしているライバルどうしの日本と中国が一緒にトレーニングすることに対して日中両国内から「何か魂胆があるのではないか」との疑念が出ているとしたうえで、国家体育総局体操運動管理センターの繆仲一主任が「日中両国には、ともに世界の体操の前進、発展を推進する義務と責任を持っている。交流や相互訪問はその重要な手段の1つであり、今回の活動に狭隘な民族主義を持ち出す必要はない。交流の目的は、互いにいいところを吸収し合うことにある」と説明したことを紹介した。

 繆氏はまた「リオ五輪で不本意な結果に終わった中国代表にとって、東京五輪にかかるプレッシャーはもちろん大きい。忌憚なく言えば、日中両国は直接のライバルだ。ライバルとの戦いには勝ち負けがつきものではあるが、それだけがスポーツの全てではないと考えている。体育館の様子を見れば分かるように、両国の選手たちは互いにコミュニケーションを取って一緒に記念撮影をしたり、技術を磨きあったりしている。試合会場ではライバルだが、それ以外の場所では友人。これこそスポーツの本当の魅力ではないだろうか」と語っている。

 さらに、「はっきり言って、このところの中国の成績は日本より下。2度の五輪と6度の世界選手権の個人総合を制した内村航平の、体操に対する愛、勤勉さ、自律性、技術への追求などはわれわれにとって学ぶ価値が非常に高い。また、チームのサポート面でも日本は優れていて、練習場の食堂では栄養や熱量などを科学的に考慮したメニューが提供されており、ビデオによる研究システムも進んでいる。これも学ぶに値する点だ」とした。

 対立の構図を煽るのは往々にして外野であり、当事者たちはもちろん互いをライバル視しつつ、一方では同じ競技に打ち込み高め合う仲間としての意識を持っているようである。記事は最後に繆氏が「最終的な目標は、東京五輪の試合で日本に勝つことだ」と語ったことを紹介している。互いに高め合いながら、東京五輪の舞台で両国選手が最高の戦いを繰り広げることに期待したい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)