不動産バブルが生じていると言われて久しい中国だが、中国共産主義青年団(共青団)の機関紙である中国青年報は27日、北京市や上海市、深セン市などの「一線都市」において、中古不動産市場の価格が下落し続けており、流動性リスクが顕在化し始めていると伝え、「中国の不動産市場は『買えば儲かる』という時代ではなくなりつつある」と伝えている。

 北京市や上海市など、中国国内でも特に重要な都市が一線都市に指定されており、これまで不動産市場全体の価格高騰を牽引してきたのも一線都市の市場だった。その一線都市の不動産市場に異変が生じているとなれば、決して穏やかな話ではない。

 記事は、一線都市であっても「高級不動産が投げ売りされていて、中古不動産も値引き合戦が見られる」と紹介する一方、それでも取引の成約数は低迷していると強調し、2018年下半期から現在にかけて、不動産市場の低迷はすでに中古市場へと波及していると指摘した。

 さらに、中国ではこれまで「不動産は元本割れがない」、「不動産は買った時より高い値で売れる」という「神話」が存在したが、この神話はすでに終わったと強調。「借金をして不動産を買っても儲かる」という黄金の時代は過ぎ去ったと伝え、売ろうとしても買い手が見つからないという「流動性の低下」が見られるとし、不動産ディベロッパーをはじめとする業界関係者は誰もが焦りを感じていると伝えた。

 続けて、中国の不動産コンサルタントの見解として、「北京市ではすでに1年以上も不動産価格が下落し続けている」と伝え、高級物件ほど動きが鈍いと指摘。そして、一線都市こそが中古不動産市場の低迷が深刻な場所であると伝え、なかには市場価格を大きく下回る金額で投げ売りされる中古物件もあり、業界をざわつかせていると紹介。中国政府が不動産市場に対して行っている緊縮政策が今後緩和されることは考えにくく、中国の投資家にとって「資金を借り入れて、不動産を買う」という時代は、「おそらく二度と戻ってくることはないだろう」と伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)