今年も旧正月の長期休暇では、多くの中国人が日本を訪れることが予想されるが、中国では桜が咲く春の日本も人気が高い。桜は日本の代名詞とさえ言えるが、なぜ日本人はこんなに桜が好きなのだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本人に桜が愛されるようになった理由について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、桜は菊とともに日本を代表する花として知られていると紹介。「日本人の心の中には桜はある」と伝えているが、確かに春の時期になると店頭には桜をモチーフにした商品が並び、桜に関連した新曲が発表され、日本人の桜好きを示していると言えるだろう。

 記事は、日本人と桜の関係は、神話に始まると紹介。古代には、山の神が桜の花の花びらに宿り、田の神様になったというものがあり、桜が咲くたびに農民たちは神を祀ったと伝えた。日本人にとって、桜は昔から特別な花だったと言えるだろう。

 しかし、「桜よりも梅のほうが人気だった」時期もあると言う。中国から入ってきたと言われる日本の梅は、万葉集では桜よりも多く言及されている。その数は119種と、萩に次いで多く、桜は40あまりであることからも、当時の梅の人気ぶりが分かる。記事は、「中国の影響を受けたのだろう」と誇らしげに伝えている。

 さらに時は流れ、遣唐使が廃止されると変化が生じる。記事は、平安時代には、花見と言えば桜を指すようになったと紹介。日本人の意識の中で、梅と桜の順位が入れ替わったと言って良いだろう。仏教の影響を受け、命ははかなくて平等という考え方を持つようになった日本人に受け入れられたのではないかと分析した。

 記事はさらに、近代においては日本人のなかで政治的・軍事的な意味も持つようになったと主張。靖国神社に桜の花を植えて戦没者の霊を慰めたり、武士の切腹を桜の花のように美しいと例えたり、さらには戦時中の愛国を題材にした歌の歌詞に桜がよく登場するようになったとも指摘した。

 日本人の中での桜の位置や意味は、時代とともに変化してきたようだ。現在では、日本人ばかりでなく中国人をはじめ多くの外国人に愛されている桜。これからも、日本の春を象徴する存在として、国内外の人々の心を和ませてくれることだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)