毎年11月ごろになると、韓国では日本の大学入試センター試験に当たる「修学能力試験」が実施される。毎年報じられる大げさとも言える光景から、韓国が学歴社会であることを実感させられる。韓国の受験戦争は、同様の状況が見られる中国人の興味もかき立てているという。中国メディアの今日頭条は24日、韓国の大学受験は「死刑宣告よりも残酷」であると論じる記事を記載した。

 韓国の大学入試が中国で話題となったのは、受験戦争の実情を描いた韓国ドラマがきっかけのようだ。記事は、「受験まで地獄の日々なのは中国だけではなかった」として、中国にも通じる韓国の受験に関する4つの現実を紹介している。

 その1つは、「受験で一生が決まってしまうこと」。このため、満点を取って他人に抜きんでるために、「四当五落」が必須だと言われているという。これは、睡眠時間が4時間なら理想の大学に入れるが、5時間だと恐らく落ちるという意味で、中には3時間しか寝ないという学生もいるといい、「死刑よりも残酷」な状態になっているという。

 2つ目は、「親の経済力」。親の経済力により受験前にすでに差が開いているという。3つ目に、韓国では「親が子どもに投資している」と指摘。塾の費用や大学の学費は高額で、一般家庭の収入に見合わないほどだが、良い大学に入って人脈を作り、望む相手とお見合いして良い結婚をさせるという目標が、親をここまで必死にさせているのだと分析した。

 実際のところ、受験戦争での勝ち組はほんの一握りだが、圧倒的大多数の「その他の学生の行く末」が気になるところだ。記事は、これを中国とも似ている4つ目の点として指摘。近年では国全体の教育水準が上がり大卒者が増えたため、ただ大学を出ただけでは将来は安泰ではなくなったと伝えている。2018年の調査では、大学を出て4カ月経っても「仕事の見つからない卒業生が40%」もいたそうだ。

 日本とは大きく異なる韓国の受験事情。しかし、中国人は国内の事情と似ていると感じるようだ。この記事に対しても大きな反響が寄せられ、「田舎出身者は大学に進学しにくい」と農村の戸籍では受験に不利になる不平等を指摘した人、中国では「高校受験でこの状態」という人など、切実な声が寄せられている。良い学校に子どもを入れるため学区内の家を買う中国では、韓国と同様に親の経済力が子どもの進学に直接影響している。何かがおかしいとみんなが思っているようではあるが、この受験戦争熱が収まる様子はないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)