日本では公共の場所の多くで見かけるAED(自動体外式除細動器)。赤いマークで遠くからでもすぐにそれと分かるようになっており、病院はもちろん、空港や駅、学校、企業など人が多く集まるところを中心に設置されている。この十数年で普及したAEDだが、日本はこの面で進んだ国だという。中国メディアの百家号は23日、AEDの設置に関して日本、米国、中国を比較した記事を掲載し、中国は日米から学ぶべきだとする記事を掲載した。

 記事によると、中国では2006年に北京に初めて設置されるようになったものの、13年経った今でも設置状況は進んでいないようだ。AEDの設置が早くから進んだのは米国で、「法の制定」によるところが大きく、1990年代にはすでに各州に対し、公共の場所では必ず徒歩10分以内の距離に1台設置することが義務付けられたと伝えた。

 日本は米国より遅れて設置が始まったが、「設置密度」が高い国だと紹介。電気ショックが必要な心室細動は時間との勝負である。設置密度の高さは直接救命率に比例する。日本には全国に約60万台設置され、毎年1200人ほどの命が救われているという。ある専門家によると、日本にはAEDが10万人当たり394台あるのに対し、米国では317台で、中国はわずか0.2台しか設置されていないそうだ。

 記事はさらに、日本ではAEDが「すぐに見つかる」ことや、「一般市民が講習会を受けている」ことも紹介している。最近では、スマホで設置場所を見つけることができ、設置場所を示すマークや看板も目立つように工夫されている。

 この点、中国ではまだまだ普及していないようだ。全国で2800台ほどしか設置されておらず、主要都市でもほとんど見つけられないという。記事の中国人筆者は北京と上海で探してみたそうだが、空港では医務室にしかなかったり、あっても空港の職員でさえ存在に気付かないほど目立たず、さらにはかぎが掛けられていたAEDさえあったとあきれたように伝えた。これでは、「たまたま使えるAEDのそばで倒れた」場合にしか助からないことになる。そもそも、中国では使い方を知っている一般市民がどれだけいるのかというのも疑問である。

 日本は、AEDの設置で世界の先端を行っていると言えそうだ。一方の中国は、人口に対して設置数が極めて少ない。人命を重視するならば、AEDの設置という面で中国は日本に見習うべきではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)