中国メディア・東方網は16日、中国でも大きな話題を集めた日本の「ロボットホテル」で、多くのロボット従業員が「解雇」されていることが明らかになったする、米メディアの報道を紹介する記事を掲載した。

 記事は、米紙ウォールストリートジャーナルの報道内容を引用。世界初のロボット従業員を主とするホテルとして国内外から注目を集めた、長崎県佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスにある「変なホテル」が2015年の開業から3年あまりの間に、半分以上のロボットが「効率低下を招く」という理由で使用をやめていたと伝えた。

 そして、「ホテルでスマート体験をしようと楽しみにやってきた利用客は大いに失望した」とし、フロントに配備されていた2台のポーターロボットは平坦な床しか走行することができず、100部屋あまりのうち実際に運べたのはわずか20部屋あまりだったほか、水にめっぽう弱いなど厳しい使用条件だったために最終的にお役御免になったと紹介。また、パフォーマンス用にフロントに設置していたイヌ型ロボットたちも、動くことなく置物状態になっていたとしている。

 また、客室に設置されていたコンシェルジュロボットについても「パフォーマンスが悪く、知能レベルは空調の温度設定を変える、客と簡単なあいさつをする程度。何の要求をするために話しかけても埒が明かず、結局携帯電話でフロントに助けを求めたという客もいた」と紹介した。

 そのうえで、ロボットの作業効率の悪さはかえって人間の従業員の負担を増やす結果となり、残業時間が長くなってしまったと指摘。日常的に客が遭遇した「ロボット問題」を解決する必要が生じたため、かつてはロボットしかいなかったフロントにも案内担当者を配置する状況だとしている。

 記事は、ハウステンボスの澤田秀夫社長が3年間の経験について「現在、人類にしか務まらない仕事がまだまだたくさんあるということを認識した」と振り返るとともに、今後は太陽光発電の積極的な利用など、より実用的な技術を取り入れる方針に転換することを決めたと伝えた。

 様々な分野においてロボットが活躍の場を広め始めており、数十年後には人間が行っている多くの仕事がロボットに置き換わるとの予測も出ている。記事が紹介した「変なホテル」の事例は、ロボットとの共存社会の実現には数えきれないほどの試行錯誤が必要であることを示していると言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)