2019年1月7日から導入される国際観光旅客税。いわゆる出国税だが、これは2015年に導入された「富裕層向け出国税」とは別物で、日本から海外に出国する人に対し、日本人も含めて一律1000円を徴収するものだ。中国メディアの快資訊は3日、この税について紹介し、「中国人を狙って導入されたのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事はまず、この税について、2歳未満や、乗継旅客(入国後24時間以内に出国する人)を除き、日本から出国するすべての人に対して一律1000円を徴収するものだと紹介。一般には航空会社などを通して航空代と一緒に徴収される。

 記事の筆者は、中国人としてこの出国税を不愉快に感じているようだ。外国人観光客が増加を続ける日本では、2018年にすでに年間訪日外国人数が3000万人を突破したが、その多くが中国人だった。そのため、国籍を問わないとはいえどうしても「日本政府が外国人観光客の増加に目を付け、慌てて中国人からどうやって儲けようか考えている」と感じてしまうのだとしている。

 これだけ観光客が増えていれば、新たな税の新設で財源が大幅アップするのは間違いない。記事は、日本政府は2030年までに訪日観光客を6000万人にするという目標に向かって加速させたい考えで、税収を日本旅行の環境改善に利用するとしているが、それに対しても疑問を示している。

 なぜなら、観光客を増やすために観光客から新たに税を徴収するというのは矛盾しているように感じられるからだ。また、日本へ旅行に行く人にとって、1000円という金額は大きくなく、すぐには旅行者数に影響は出ないと思われるが、この税による収入の大きさと、対象の多くが中国人であることを考えると、旅行に行く気が失せるのではないかと指摘している。記事は、この新税の導入時期が中国人旅行者数のピークである春節前であることも、中国人を主なターゲットにしているように感じてしまうと伝えている。

 確かに、出国税の導入は大きな財源となることは間違いなく、それだけ旅行者が納得するような環境改善が求められているといえるだろう。しかし、出国税を導入している国はほかにも英国や韓国、オーストラリアなど多くあり、今回日本が導入するからといって「中国人を対象にしている」ととらえるのは、さすがに被害妄想的な考えではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)