国や地域には独自の制度やシステムがあるが、日中の公共交通機関で大きく異なる点としては「手荷物検査の有無」を挙げることができるだろう。中国メディアの快資迅は10日、「日本では地下鉄に乗る際、手荷物検査をする必要がないと聞いても中国人はにわかに信じ難い」と指摘する記事を掲載した。

 広い国土で生活する中国人は、日本人と比較すると仕事や帰省で長距離の移動をする機会が多い。長距離バス、寝台列車、高速鉄道、飛行機と様々な移動手段があり、それらに加えて日常生活で利用する地下鉄もある。中国人が頻繁に利用する交通機関はどれも「乗車の際に『安検』と呼ばれる手荷物検査が必要」とされると指摘した。「安検」とは安全検査のことであり、中国人は安検について「大勢の人が利用する交通機関の安全を守るために必要なこと」と認識しており、公共の乗り物に乗る際の当たり前の習慣となっている。

 中国の交通機関では「安検」は駅の入り口付近、または改札口の手前で行われる。X線検査機が置かれており、列に並んで自分の荷物を通し、もし不審な物があれば中身を見せるように要求される。普段でも込み合う時間帯には多少の不便を感じるが、これが大型連休の帰省時となると、一人当たりの手荷物の量が格段に増えるので、予期しておかないと乗り遅れることになりかねない。

 しかしこうした制度に慣れている中国人は、日本には「安検」が無いことに驚きを感じ、「安全面で心配はないのか」と懸念を感じるという。これについて記事は、「日本はテロの発生率が低い国である」とし、さらに「安検」の検査機や人員には莫大なコストが掛かるうえ、最初から導入している中国と違い、「日本が導入するにあたっては、スペースや人の流れをスムーズに処理できるかなどの課題は大きい」と主張した。

 また、荷物検査をされることに対し日本人は、「個人のプライバシーを侵害されている」と受け止め、「犯罪者が受けるような検査を自分がされることに対して強い抵抗を感じる」ので、日本では中国のような手荷物検査が行われていないと説明した。中国では「春節」と呼ばれる旧正月の時期に13億を超える国民の多くが一斉に移動すると言われるが、この人数に対して「安検」をやってのける中国を日本人は逆に信じ難く感じるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)