スポーツにおける基本的な動きの1つが「走る」ことだ。特に90分間にわたってピッチの上を走り続けるサッカーは、球技の中では瞬発力と持久力の両方が求められる過酷なスポーツと言える。中国メディア・東方網は9日、共に全日程が終了した中国と日本のサッカートップリーグで、ある指標に顕著な「差」が出現したことを紹介する記事を掲載した。

 記事は、中国サッカー協会が発表した、中国スーパーリーグにおけるクラブ別1試合当たりの平均走行距離ランキングで、長春亜泰が108.801キロで最も多かったと紹介。そして、スーパーリーグと日本のJリーグではこの数値に大きな開きがあるとし、長春亜泰の記録がJ1リーグでは下から3番目の平均走行距離にすぎないと伝えた。

 ちなみに、J1で最も平均走行距離が長かったのは、リーグ13位だった湘南ベルマーレの116キロ。一方、リーグ戦を制した川崎フロンターレは長春亜泰よりも少ない107.3233キロで、リーグ最下位の走行距離だった。また、中国で最もたくさん走った長春亜泰はリーグ戦で低迷して2部降格が決定。リーグ戦優勝の上海上港は6番目、2位の広州恒大は9番目、3位の山東魯能は7番目という結果となっている。

 記事は、日中間で1試合あたりの平均走行距離に差が出た理由として「日本はパス中心のサッカーで、選手たちがピッチ上で積極的に動き回る。しかも試合のリズムが早く、攻守が入れ替わる回数も多い。一方、中国は試合のリズムが緩く、有効な時間が少ないため、選手の走行距離も少なくなる」と分析。一方で、現代サッカーでは効率的な走りが求められており、これが長く距離を走るクラブの成績低迷に関係している可能性を指摘した。

 積極的に走り回っても、効率が悪ければムダに体力を消耗することになる。一方、重要な場面でも積極的には走らないのは怠慢と言わざるを得ない。川崎Fが最も少ない走行距離で優勝できたのは、ムダな走りの少ない効率的な動きができたことの表れと言えそうだ。ただ、中国の各クラブの走行距離の少ないことが「高効率」なのか単なる「スタミナ不足」なのかは、検討の余地があるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)