ここ数年で、日本を訪れる中国人観光客は急速に増えた。しかし一方で、すべての中国人がパスポートと航空券さえあれば日本に行けるわけではない。中国メディア・東方網は3日、「1枚の日本ビザが多くの『貧乏人』を阻んでいる、日本は行こうと思えば行けるわけではない」とする記事を掲載した。

 記事は、「多くの人が日本旅行を望んでいるが、実際貧しい人は日本のビザを取ろうとしても取れないのだ。日本のビザが持つ価値は高く、米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランドなど世界で認められているいくつかのビザ大国の1つであり、日本のビザを持っていれば他国のビザを申請する際にも取得できる確率がとても高くなる」と紹介した。それはすなわち、日本のビザが世界から信頼されているとともに、その取得要件が厳しいことの表れと言えるだろう。

 記事はそのうえで、日本の各種ビザに求められる経済的な条件を挙げている。まず、有効期間3カ月、最長滞在可能期間15日の一次ビザは「求められる経済レベルは比較的低い」としつつも、銀行の預金残高が10万元以上あることを示す証明が必要であり、クレジットカードや銀聯カードのゴールドカードを持っていれば、経済的な審査は免除されるとした。

 また、3年マルチビザでは年収30万元以上、5年マルチビザでは50万元以上の年収が必要だと指摘。これまで申請資料の偽装があまりにも目立ったことから、今では税務当局による納税証明も求められるようになったと伝えている。記事はそのうえで、日本のビザが中国人に対して比較的高い年収の条件を求めている理由について「渡航目的や不法滞在を目的として日本にやってくる人を拒み、日本で不法就労させないようにするためなのだ」と説明した。

 「豊かになれる人がまず豊かになる」という方針のもとで経済成長を遂げたことで、貧富の差が激しくなった中国。見た目はリッチになったが、国内にはまだまだ一定水準の収入を得ていない人もたくさんいる。日本政府が中国人向けのビザ発給において経済的な条件をつける状況が完全に撤廃されるには、まだある程度の時間がかかりそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)