中国メディア・東方網は1日、1970年代末に日本で始まった「一村一品運動」が今や中国でも広く浸透しているものの、決定的な部分が欠如していることで各地の農村が十分に発展できていないとする記事を掲載した。

 記事は、日本では農村経済が発展し、大規模化、産業化が進んでいるとし、そのきっかけの1つが1979年に大分県で提唱されて全国に広まった「一村一品運動」だったと紹介。「簡単に言えば、現地の農作物をまとまった規模で生産し、マーケティング技術を利用して販売し、ブランド効果を生むというもの。製品のブランドづくりは観光業の振興にも繋がり、農家の収入が顕著に増えるのだ」と説明した。

 そして、現在中国国内でも初歩的な規模を持った「一村一品」が展開されており、各地に「タオバオ村」、「花弁村」や農村野菜基地などが存在するとした。一方で「一部の地域では雑な発展様式を呈しており、農作物に特色があるものの、その生産が規範化されておらず、厳しい品質管理が不足しているために、マーケットの拡大ができないでいる」と指摘。日本の「一村一品」運動ではまず品質管理が最優先とされ、品質や環境の基準を満たしていなければ市場に参入できない体制が整っているとし、その違いを示した。

 記事は、「地域や条件、そして、改革の基盤、発展レベルが異なれば、各地で特産として打ち出す『一品』は異なって当然だ。しかし、その『一品』はたまたまできたもの、あるいは無理やり作り出したものであってはならない。現地の自然や経済、社会が作用して生まれた結果であるべきであるとともに、高規格な品質管理のナビゲーションがあって行われるべきものなのだ」と論じている。

 他地域と同じようなものを作っては、多少品質が高かったとしてもそのブランド力を際立たせることは難しい。一方で、地域に根ざした特色ある製品のブランド化に取り組んでも、品質管理の保障がなければ誰も買おうとはしない。地域性と品質管理の両方を備えてこそ、「一村一品」のモデルは成功に近づく。そのためには、近道を探すことなく、地道に鍛造していくことが求められるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)