中国メディア・東方網は11月30日、近ごろの中国のネット上で「中国を訪れる日本人がますます増えている」との情報が出ているが、現実には増えるどころか減っているとする記事を掲載した。

 記事は「近ごろネット上で、大量の日本人が中国に移住する現象が起きているとの情報が流れていて、『上海に住む日本人がますます増えている』だの『街の至るところに日本人がいる』だの『観光都市に多くの日本人が滞在している』だのといった声が聞こえてくる」と紹介した。

 そのうえで、「これは、一部の人がある瞬間にそう感じただけのことかもしれない」とし、実際の状況はこれらの情報とは異なると指摘。データを見ると、中国に滞在している日本人の数はここ数年減少傾向にあり、大量の日本人が中国に移住しているという話は現状には即していないのだと伝えている。

 そして、日本の外務省が発表したデータによれば、昨年10月現在で中国に住んでいる日本人の数は12万4000人と、2012年のピーク時に記録した15万人より約2万5000人減少していると紹介。最も日本人が多く住んでいると言われる上海でも、12年の約7万8000人に対して現在は約5万6000人にまで減ったとした。

 記事はまた、上海以外の北京、広州などといった大都市でも日本人居住者は減少傾向にあると指摘。その大きな要因の1つとして、これまで低廉な労働コストを魅力として中国国内に拠点を置いてきた日本企業の多くが、生産拠点を東南アジアにシフトしたことがあると説明している。

 ここ数年、日中関係が政治的に冷え込み、中国政府がしばしば日本に対して強硬な姿勢を見せてきたことも、中国を訪れる日本人が増えずに減少傾向を辿った要因の1つと言えそうだ。今年は世界情勢の影響も受けて日中間の関係改善が大きく進んだ。これを機に、中国を訪れる日本人の数も増えてくるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)