近年において、バブル期など日本企業による対中投資ブームは何度か起こったが、最近では縮小の傾向にあるようだ。むしろ、中国企業による日系企業の買収や、中国人投資家による日本の不動産購入などの話をよく耳にする。中国メディアの捜狐は23日、日本の対中投資が少ない理由について分析する記事を掲載した。

 日中関係は最近では改善されてきていると言えるだろう。2018年は日中平和友好条約締結40周年の節目であり、互いにとって重要な貿易相手国となっている。ではなぜ、日本の対中投資は縮小しているのだろうか。

 記事は、中国側と日本側の双方に要因があると指摘。中国側の要因としては、経済発展に伴い人件費も高騰しており、日本企業にとって中国に投資するメリットがなくなり、撤退が続いていると分析した。例えば、製造業の人件費は2000年には時給が0.71ドル(約80円)だったのに対し、2013年には3.98ドル(約450円)に急増したという。それでこれまでの労働集約型産業の分野では、日本企業にとって魅力的な投資先ではなくなったと論じた。

 また、日本側の要因としては、日本企業は投資リスクを分散し、対中依存度を下げたい思惑があると指摘。特に労働集約型産業の分野では中国からの撤退と東南アジアへの移転が進んでおり、最近の円安によって投資コストが上昇していることも関係していると分析した。

 しかし記事は、日中関係は改善に向かっており、一人当たりのGDP格差も縮まり、消費者の需要も類似してきていることなどを考えると、長期的に見て日本企業の対中投資は増加していくに違いないと主張した。

 米国との貿易戦争に面している中国にとっては、日本企業の中国撤退は痛手であり、日本からの投資を呼び込みたい切実な願いがあるのかもしれない。実際、自動車産業のように、対中投資に再び積極的になってきている分野もある。今後はどうなるのか、注目されるところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)