ペットは家族の一員として、人間の心を癒やしてくれる大切な存在だ。同時に、飼い主はペットが健康に過ごせるように、そして、他人に危害を加えたり迷惑をかけたりしないようにする責任を負う。中国共産党の機関紙・人民日報は22日の国際面に、日本のイヌ飼育に関する充実した法制度を紹介する日本駐在記者による記事を掲載した。

 記事は、日本の街を歩いていると縄に繋がれたイヌを散歩している人をしばしば見かけ、飼い主は常に排泄物を処理するための袋と水入りボトルを携帯していると紹介。現在日本には892万頭の飼いイヌがおり、その飼育にあたっては政府が非常に厳格な法規を設けていると伝えた。

 そして、実際に東京の目黒区に問い合わせたところ、飼い主には飼育開始から60日以内に届け出をする、出生91日以降は毎年1回狂犬病ワクチンの注射をし、実施済みのイヌには首輪にタグを付けるといった義務が課せられるほか、イヌが人を噛んだ場合には24時間以内に役所に報告し、48時間以内に狂犬病の検査をして役所に報告しなければならないといった規定があるとの説明を受けたと紹介している。

 そのうえで、日本政府が1950年に狂犬病予防法を制定し、真剣に取り組んできたことで狂犬病の撲滅、再発防止に成功していること、1973年にはペットの適切な飼育方法について定めた「動物愛護管理法」を制定、2002年には同法を踏まえて「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」を制定し、飼いイヌの飼育場所の規定、散歩時のロープ使用の義務化、散歩をする場所や時間への配慮の必要性などを明文化したことを説明した。

 記事は最後に、記者の実体験として「日本で長年仕事をしているが、放し飼いにしているイヌも、未処理の排泄物も見たことがない。多くの日本の知人が、日本では国から地方に至るまで様々な法律や条例を制定し、厳しく実施しているので、日本人のイヌの飼育マナーが保たれていると教えてくれた」と伝えている。

 とは言え、日本でもまだまだ散歩時の排泄物の放置が各地域でしばしば問題として取り上げられており、道を歩いていても危うく踏みかけるというケースも全くないわけではない。ペットと飼い主、さらには地域の住民が快適に暮らせる社会の実現に向けては、弛みない努力が必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)