中国は国内総生産(GDP)で日本を超えていまや日本の2倍以上の経済規模となったが、経済だけでは量れないものもあるようだ。中国メディアの捜狐は5日、「中国は今でも日本から学ぶ必要があるか」と題する記事を掲載した。「社会全体のソフト環境」の面から言うと、本当の意味で日本を超えるのはまだまだ時間がかかるとしている。

 記事はまず、日本には中国人をうならせるような景色も摩天楼もあるわけではないと紹介。しかし、生活面の細かなところで尊敬せざるを得ないことが多く、中国人は心を込めて学ぶべきだとしている。

 例えば、秋田県の大曲の花火大会は、打ち上げ場の環境が日本一と言われ、今では80万人を集客するほどになっているが、客のマナーが素晴らしいと感心している。観客は各自、懐中電灯やペンライトを手に集まる。それは、花火終了後に打ち上げという大仕事を成し遂げた花火師たちへの感謝を伝えるためだ。記事の中国人筆者は、花火大会の後に暗闇の沈黙を破り、ライトが無数の星のように揺れるのが壮観だと紹介。中国で花火を見るどれだけの人が、花火師に感謝するだろうかと感心しているが、もっともである。また、この花火大会では花火師からもトーチを振ってお別れの挨拶があることにも触れ、会場全体が一体化するこの瞬間に感動している。確かにこれはGDPには表れないものだ。

 また、日本では、生活の細部に意外な発見が多く、思わずうれしくなり尊敬してしまうという。例えば、日本のバスや電車では1人で登下校する小学生や、車いす利用者、高齢者もいる。治安が良く、手助けが必要な利用者には職員が来てくれる。バスには乗りやすいように片側が傾く車両もある。

 さらに、日本のトイレについても紹介。公共のトイレは掃除が行き届いていてきれいで、トイレットペーパーまであり外出時にも困らないと紹介。さらに個室内には、かばんやコートを掛けるフック、高齢者用の手すりといった利用者に優しいちょっとした工夫が見られることにも感心している。

 ほかにも多くの生活上の細かい親切な設計が見られると紹介しているが、これらはGDPとはあまり関係ないと言えるだろう。中国も経済的に豊かになり自信をつけてきたとはいえ、住みやすい社会にするためにはまだまだ多くの点を日本から学ぶ必要があるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)