急速な経済成長を遂げる中国では、人々の生活スタイルや考え方も急激に変化しつつあり、国外の優れた考え方を積極的に学ぼうとする風潮が高まっている。子どもの教育もその1つだが、中国メディアの今日頭条はこのほど、「日本人の母親が子育ての際に決めた10の家訓」を紹介する記事を掲載し、こうした教育があるからこそ「日本の子どもは自信に溢れ、そして善良なのだ」と論じた。

 中国は両親共働きの家庭が非常に多く、子どもの世話は祖父母に任せっきりにしている家庭が多い。これは長く続いてきた中国の伝統的な家庭のスタイルと言えるが、近年は変化も見られ始めている。子どもの教育方法を模索し始めた若い世代の父母は、祖父母による世話に疑問を感じ、海外の教育法を参考にして、子育てに両親が積極的に取り組むべきであると考えるようになってきている。

 中国では長く続いた一人っ子政策により、子どもに「小皇帝」という呼び名が付くほど、周囲の大人に甘やかされて育つ傾向が見られた。しかし、近年の中国でも子ども達が「自立心や責任感、自己鍛錬や他人への敬意」を身に着けることの重要性が再認識され、そのための教育方法が模索されている。

 記事が紹介した日本人の母親は子どもが理解できる「10の家族ルール」を設け、それに基づいて子どもが家の外で直面する様々な場面にどのように対応したら良いか、自分で判断できるように助けている。

 たとえば、「人に会ったら先ず挨拶をすること、他の人に何かしてもったら感謝を伝え、他の人に迷惑を掛けたらその場で謝ること」と、子どものうちから礼儀正しさを身に着けるよう決まり事を作っている。

 また、「正直であることは一番大切な品格で、嘘をつくと友達を信頼を失い、一生後悔する」、「食べ物にはみな命があるので、食べたい物だけ食べて、残ったものをむやみに捨ててはいけない」といったことも家族ルールとして定めたようだ。多くの日本人からすればごく当たり前とも言える教育だが、中国人から見ると非常に新鮮に映るらしい。

 家族のなかで「はっきりとしたルール」を設け、家族でも確認しながら子どもに言って聞かせるというのは、簡単に見えても実は難しいことと言える。子育てに1つの正解を求める事はできないが、日本の母親が決めた10の家訓を見て、子どもとの接し方について考えさせられた中国人の父母は少なからず存在することだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)