先日、日本の犬種として中国で大人気の柴犬が中国のネットオークションにかけられた。登登(デンデン)という名のこの柴犬は、現在入札が行われているところだ。動物が競売にかけられるというのはどういうことなのだろうか。中国メディアの捜狐は29日、法律の観点からこの件について説明する記事を掲載した。

 この登登は、飼い主が消息を絶ったため、北京の裁判所がオークションにかけるように決定したのだという。記事は中国における柴犬の注目の高さについて伝え、情報が公開された当日だけで1000人以上の人が手付金を支払い申し込んだと伝えた。では、法的に犬をオークションにかけることは問題ないのだろうか。

 記事はこの件について弁護士の回答を紹介。「犬を競売にかけてよいのか」との質問に対して弁護士は、中国では犬に限らず「動物はすべて物扱い」であり、犬自身に権利は存在せず、あるのは選ばれる権利だけで選ぶ権利はないと説明した。

 登登の飼い主は消息不明であるが、もし「飼育放棄」だった場合、法律的に問題ないのだろうか。弁護士は、「中国の法律では飼い主による傷害、遺棄は違法にはならない」と回答。しかし同時に、これは決して国際的な感覚ではないことも指摘している。

 記事は海外の例を紹介し、日本では1973年という早い時期に動物愛護管理法が制定されており、遺棄は立派な犯罪になると紹介。また、イタリアでは犬に権利が与えられ、鎖などで自由を奪ってはならないと規定されていることや、オーストラリアでは遺棄と虐待は違法となること、米国に至ってはより細かな法律で動物を保護していると紹介している。こうしてみると保護の対象となっていない中国のペットは実に気の毒である。

 記事は結びに、登登の元飼い主について、本当に何かあったのかもしれないので悪意ある詮索は避けたいとかばいながらも、全国の読者に対して、ペットの世界は飼い主だけであり、大切にしてほしいと伝えた。中国でもようやく最近になってペットに対する意識が高まってきたが、法整備はまだ遅れているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)