中国高速鉄道は拡張を続けており、2018年は中国と香港を結ぶ路線も開通した。海外輸出にも積極的で、ラオスを抜けてタイに至る高速鉄道建設の計画も進められているが、順調ではないようだ。中国メディアの一点資訊は4日、中国はタイの高速鉄道で苦労しているが、それは日本も同じだとする記事を掲載した。

 中国がタイで進める高速鉄道計画は、「一帯一路」の一環として中国からラオスを通りタイまでを結ぶプロジェクトである。バンコクとラオスの首都ビエンチャン対岸のノンカイの間を現在建設中で、本来は最初の3.5キロ区間の建設を10月中に完成する予定だったが、記事によるとタイ側が19年2月以降にずれ込みそうだと発表したという。予算と原材料の問題ゆえだというが、記事は、「わずか3.5キロの区間の簡単な建設がこれでは先が思いやられる」と失望を示している。

 しかし、同様の問題は日本も面していると記事は紹介。日本はバンコクーチェンマイ間を新幹線方式で建設する予定だが、こちらは中タイ高速鉄道以上に先行きは不透明だと言われている。記事は、日本は高速鉄道大国でタイとの関係もずっと良好だったものの、高速鉄道建設ではうんざりしており、経済効果への期待が薄いばかりか資金を回収できない可能性が高く、日本はもう関わりたくないと思っているのだと分析した。

 記事は、タイの問題点について、とにかく「仕事のペースが遅い」と指摘。高速鉄道建設では、スピードを誇りにしてきた中国にとっては我慢がならないのだという。それで記事は、日本も中国も互いを高速鉄道の輸出でライバル視してきたが、これからはその見方を改めるべきだと主張。互いに争っても傷つくだけであり、今後は協力するべきだとしている。

 日本も中国も、高速鉄道建設においてタイで順調ではないのは事実のようだが、中国が日本と違うのは「一帯一路」計画の一環で利益が関係していることだろう。昆明―ビエンチャン間が完成すれば、中国からタイを経由してマレーシアやミャンマー、カンボジアなどに通じることになる。ここにきて日中は協力すべきとの主張は、海外での高速鉄道展開で苦戦している中国が、日本を利用したいという気持ちの表れなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)