中国は社会主義国でありながらも市場経済を導入しているため、貧富の格差は深刻な水準にまで拡大している。社会の公平な分配を示す指標である「ジニ係数」では暴動が起きる可能性がある危険水域を超えているという指摘もあるほどだ。

 日本は中国に比べれば格差が小さく、極端に裕福だったり、極端に貧しい人は少ない社会だと言えるだろう。中国メディアの今日頭条は1日、中間層の存在は社会全体に与える影響が大きく、日本社会が安定しているのは中間層が多いからだと論じる記事を掲載した。

 記事は、中国全体に占める中間層の割合について述べ、各統計によって開きはあるものの「中国では中間層の人口は全体の20%ほどに過ぎない」と指摘し、これは社会の安定という意味では大きなリスクであると強調。一方、日本では人口の70%ほどが中間層であるとし、これが社会や国の安定につながっていると指摘し、ひいては経済成長にもつながった要因であると論じた。

 続けて、日本では1950ー60年代から企業に雇用され、給料をもらうサラリーマンが急増し、当時の企業が提供する終身雇用と安定した昇給制度が将来に対する安定をもたらし、経済成長を遂げる大きな推進力となったと指摘。入社当時は給料が少なく、きつい仕事をこなす必要があっても、会社から雇用と給与の保証を得られたために、多くの日本人男性がサラリーマンになったと指摘した。

 また、サラリーマンの増加は家族構造や価値観にも影響を与えたとし、地方から離れ、都市部で生活する核家族が増加し、サラリーマンと結婚した女性は家庭に入って育児や家事をするとようになり、日本の一般家庭の家族構成や収入、生活スタイルが平均化されたことが、日本の中間層の拡大に寄与したと主張。ひいては日本社会の安定にもつながったのではないかと考察した。

 中国では大卒の若者たちが安定した生活を求めながらも、大卒者にとってはまだまだ知識を生かせる働き口が少なく、職に就けない人も多いと言われている。こうした要因も中国の中間層の割合が日本に比べて少なく、格差を拡大させていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)