アリババグループが11月2日に発表した2018年7月ー9月期の決算で、アリババグループ全体の売上は、前年同期比54%増の851.48億人民元(約1兆3900億円)となった。中国小売事業とアリババクラウドの収益が堅調に伸びた結果によるとしている。アリババグループCEOのダニエル・チャン氏は、「2018年9月末までの年間アクティブユーザーは2,500万人増加し、6.01億人に達した。この力は、まもなく開催される『11.11 Global Shopping Festival』でさらに証明されるだろう」と「独身の日」への期待を示した。

 セグメント別の売上高は、基幹事業であるEC事業で前年同期比56%増の724.75億人民元(約1兆1800億円)、クラウド事業は、同90%増の56.67億人民元(約924億円)、デジタルメディアとエンターテインメントは、同24%増の59.4億人民元(約968億円)、イノベーション関連は、同20%増の10.66億人民元(約174億円)だった。

 アリババの中国小売市場におけるモバイルの月間アクティブユーザーは、2018年9月時点で6.66億人に達し、18年6月末時点と比較して3,200万人増加するなど拡大し、同社の業績を底上げしている。

 営業利益は、前年同期比19%減の135.01億人民元(19.66億ドル)だった。これは、主に餓了麼(Ele.me:ウーラマ)と菜鳥(Cainiao:ツァイニャオ)を連結したことによるもの。デジタルメディアやエンターテイメント、その他の戦略への投資は、株主報酬費や減価償却費と同様に増加している。調整後EBITDAは、前年度比で7%増加し、267.1億人民元(約4354億円)になった。

 普通株主に帰属する当期純利益は前年同期比13%増の200.33億人民元(約3266億円)、純利益は同5%増の182.41億人民元(約2973億円)だった。

 アリババグループCEO ダニエル・チャン氏は、今回の決算について、月間アクティブユーザーが拡大していることに自信を示し、「ニューリテール戦略のもと、アリババグループは会社のビジョンの実現を目指している。すなわち、グループの持つ技術力と消費者インサイトへの理解を元に、特に伝統的な小売業者の実店舗運営をデジタル化し、再び成長軌道に乗せることを支援している」と語っている。

 なお、2019年度の通期の売上見通しを3650億人民元(約5兆9500億円)~3830億人民元(約6兆2400億円)に修正した。前年比で最大53%の増収を見込むが、従来見通しはに対して4~6%ポイント程度調整し、慎重な見通しに下方修正している。米中貿易摩擦が中国経済の暗雲となり、個人消費等への悪影響が出かねないことを懸念しているようだ。(写真は、アリババグループの決算ハイライト)