中国では近年、古い文化財の保護を訴える声が広がっている。しかし、文化財の保護は決して簡単なことではなく、その補修には多くの手間と時間、そして少なからぬ費用が必要となるのだ。中国メディア・東方網は28日、「日本の匠が古い城の石垣を修復、1個修復するのに1日かかる」とする記事を掲載した。

 記事は、2016年4月に熊本県を中心に発生した大地震により、現地を代表する古跡である熊本城が大きな被害を受け、広い面積の石垣が崩れたと紹介。当時、壊れた石垣を修復するのに5年から10年の時間を要すると見込まれたが、実際にはもっと長い時間がかかる見通しであると伝えた。

 そのうえで、熊本城で損壊した石材の数は7万から10万個とされ、新たに作り直す必要のある石もかなりの数にのぼると指摘。現在石職人たちが鑿(のみ)を使って現地産の石材から逐一削り出しているものの、7、8人の石職人による作業で1日1個しか完成することができないと紹介している。

 そして、石垣の修復責任者が「非常に大変な労働であり、先人の技術がいかに深かったかということをはっきりと思い知らされた」と語ったことを伝えるとともに、石職人による修復作業は今後20年前後続けられることになるとした。

 記事は熊本城について、1607年に完成した、400年あまりの歴史を持つ日本3大名城の1つであり、国の重要文化財であると紹介。天守閣の修復作業は来年完成予定で、城全体の修復費用は600億円にのぼると伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)