25日から中国を訪問した安倍晋三首相は、中国への政府開発援助(ODA)を終了することを正式に伝えた。中国メディアの今日頭条は25日、これまでの日本によるODAの意義について分析する記事を掲載した。

 日本は中国に対し、1979年から約40年間、円借款、無償資金協力、技術協力など、合わせて約3兆6500億円を供与し、インフラ整備などで中国の近代化を支えてきた。しかし記事は、この事実は中国ではあまり知られてこなかったと紹介。実際、中国人の多くは日本に援助してもらってきた事実を知らず、ODA終了が報じられて初めて知ったという人も多いほどだ。

 記事は、日本のODAによるインフラ建設の例を紹介。例えば、日本が1998年に17億2800万円を出資して建設した江蘇省婦幼保健院では、テープカットの際にも日本からの援助についてはほとんど触れられず、日本側の抗議で4カ月後にようやく石碑にその事実が記されたことや、北京国際空港の建設では、日本のODAで300億円が拠出されたが、空港にはその事実を知らせるものは一切なく、日本側が交渉して日本政府が「一部」を出資していることを示すプレートができたものの、1年後には日本に相談もなく撤去されたことを紹介。

 それではなぜ、日本は中国へのODAに「意欲的」だったのだろうか。記事は、日本にも利点があったからだと指摘。原子爆弾を所持し今後発展する見込みのある中国に恩を売っておくことで、身の安全を確保したという見方を示した。また、中国から石油や石炭などの資源を手に入れることができたという面でも、日本は得をしたと主張している。

 何事も損得で考える中国らしい分析だが、日本人の中国に対する贖罪の意味もあるのではないかとは考えないようだ。いずれにしても、これまで中国国民にはほとんど存在が知られていなかった日本によるODAが、今になって認知され好意的に受け入れられ、日本に感謝すべきという意見も出るようになったのは大きな変化だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)