奈良公園は鹿と触れ合うことができる世界的に見ても非常に珍しい場所であり、中国人観光客にも人気がある。中国メディアの捜狐は19日、奈良公園の愛くるしい鹿について「鹿と人間が共存できている理由」を紹介する記事を掲載した。

 奈良を訪れた外国人は鹿が人間の近くで、自由に生活しているのを目にして驚くと言われる。記事は、「なぜ奈良の人はこんなに鹿を大切にしているのか」と疑問に投げかけ、奈良公園の鹿について「公園内にある春日大社と非常に深いつながりがある」ことを説明した。世界文化遺産に登録されている春日大社は、西暦768年に建立された歴史のある神社であり、「ここの鹿は神様の使者であると信じられているので、古くから人々に大切にされてきた」と紹介した。

 続けて、かつては鹿を殺したら死刑になるほどに保護されていたと紹介しつつ、現在は「天然記念物」として指定され、奈良公園の鹿は「野生動物」として人に飼われているのではなく、保護されているのだと説明した。

 人間と動物の距離がこれほど近いのは動物園を除けば非常に珍しいことだ。それゆえ中国人観光客のなかには鹿との接し方に戸惑う人も多く、トラブルが発生することもある。記事は、中国人の読者に向けて「鹿と接するうえでは正しい方法がある」と説明し、「5月から7月頃は鹿の赤ちゃんを見れるが、母親が神経質になっているので近づいたり触ろうとしないように」と紹介。また、「9月から11月の雄は発情期なので、刺激しないように」と注意を促した。

 見た目の可愛らしさからは分からないが、奈良公園の鹿は人間に慣れてはいても野生動物なので、こうした情報を理解しておくことはトラブルを防ぐために重要であると言える。以前と比べると中国人観光客のマナーが向上してきたという声も聞かれるが、奈良公園の鹿と人間のトラブルでは中国人が断トツに多いという報告もある。鹿と人間の近い距離は「正しい接し方を守ったうえで成り立っている」ことを、こうした記事から理解して欲しいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)