中国メディア・東方網は20日、かつての輝きを取り戻せずに凋落していた日本の家電ブランドが、中国人商人の手によって息を吹き返したとする記事を掲載した。

 記事が紹介した中国人商人とは、鴻海(ホンハイ)グループの郭台銘会長だ。記事は、郭氏が2年前に53億米ドル(約6000億円)という大きな金額で日本の大手家電メーカーのシャープを買収したことを紹介したうえで「当時は約20億ドル(約2300億円)の赤字を抱える泥沼だったシャープに、自らの懐刀である戴正呉氏を社長として派遣し、一連の整理を進めた結果、2年後についに黒字転換した」と伝えている。

 また、当時多くの人がシャープブランドの先行きが暗いと見るなか、郭氏は同社の再建に大きな自信を示し「シャープのディスプレイ技術が世界をリードしていることは疑う余地もない。しかし、生産能力に問題があった。鴻海はこの問題を解決できる」と語っていたことを紹介した。

 そして、日本人のディスプレイ技術はブラウン管時代から液晶自体に至るまで高い水準とすぐれたデザイン力を保ち続けており、日本人の持つ「匠の精神」は多くの企業が学ぶべきであるとする一方、郭氏がシャープ最大の問題点について「質が良すぎて、テレビを買うと10年20年壊れないため、販売数が年々低下してしまう」を指摘したことを説明。買収後は価格戦や大規模な販促手段を用い、短期間のうちに販売数を急回復させたと伝えている。

 中国ではしばしば日本企業の凋落が伝えられ、最近では偽装や改ざんといったスキャンダルも大きく取り沙汰されている。しかし一方で、日本が持つ高い技術力に対しては依然として評価されている。今、日本企業の技術と中国人実業家のビジネスセンスの融合により、新たな化学反応が生まれ始めているようである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)