中国人からたびたび称賛されている日本の「匠の精神」。中国メディアの今日頭条は13日、中国は日本の「匠の精神を尊敬し学ばないわけにはいかない」と題して、浪速の飯炊き名人について紹介する記事を掲載した。

 まず記事は、日本には老舗企業が多く、創業200年以上の企業が世界で最も多いと紹介。実に3000社以上にも上り、2番目に多いドイツでも837社、それに続くフィンランド、フランスは共に200社前後しかないと伝えた。

 その理由について記事は、「匠の精神にある」と分析。1つのことを何十年もかけて、多くは家族ぐるみで続ける日本人は、何事にもこだわり、あきらめない職人気質を持っていると感心している。その一例として記事は、「50年間飯炊きだけに専念してきた」、仙人とも呼ばれる日本人の飯炊き名人について紹介している。

 この「仙人」は、レンガ積みの自製かまどを使い、銀シャリと呼ぶ極上の米を炊くことで知られている。気温や米の状態が毎日違うので、炊き方も毎日変わるという。熱々の白米を食べられるのが人生で一番幸せなことだという信念から始めたといい、記事は「米を炊くというだけの」仕事そのものを純粋に楽しみ、一生かけても飽きないという「匠の精神」にすっかり感心している。

 記事は、中国人からは「どうせならすし屋のほうが儲かるのでは」という声も聞かれるが、日本の職人は金儲けが目的ではないと指摘。また、中国の米では再現できないという人に対しては、以前に「仙人」が中国に招かれて訪中した際に、中国東北米で「銀シャリ」を再現させたことを紹介している。

 記事は結論として、中国に足りないのは食材ではなく、日本の職人に見られる仕事への愛やこだわり、まじめさ、こつこつやる習慣だと指摘。中国では、短期間で大金を儲けたいという野心のある人が多いためか、記事は、人生でいろいろなことに手を出して1つも大成しないなら、貧しくても1つのことに一生をかけてはどうかと呼びかけて結んだ。

 とはいえ、職人技を誇る日本の中小企業は、近年ではその多くが後継者難などに悩まされている。しかし、匠の精神のおかげで今の日本があることを思うと、国内外から十分に尊敬され、守られるべき存在と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)