日本料理の大きな特徴は、素材の味を十分に活かすことだと言われる。だからといって材料をそのまま食べるわけではなく、「隠し味」と呼ばれる調味を施して、素材のよさを最大限に引き出すのである。中国メディア・東方網は12日、「数百年前に日本人が愛していた調味料が、実は素晴らしい万能調味料だった」とする記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、今の日本ではあまり見かけない伝統的な調味料の「煎り酒」だ。記事は、今の日本では簡単に日本の料理文化を代表する調味料を購入することができるが、江戸時代の中頃までは醤油は実に高価な贅沢品だったと説明。そのため、日本酒に梅干しや鰹節、少々の塩を入れて煮た煎り酒が広く用いられていたとした。

 そして、室町時代に発明されたこの煎り酒が様々な料理に広く用いられ、醤油の代替になる庶民的な調味料として珍重されていたものの、江戸時代の中頃以降に醤油の普及が進み、その価格が庶民的になると、煎り酒の出番は少なくなっていったと伝えている。

 そのうえで、醤油に取って代わられた煎り酒が実は非常に有能な調味料であったことを指摘。「煎り酒は塩の使用量が少なく、長期間発酵する必要がない、酸味、塩気、旨味などをバランスよく含んでいてどんな料理にもマッチする。刺し身も使えるし、和える、煎る、炒める、煮るなどの調理法でも有効だ。食材本来の味に影響せず、その風味を大いに引き出してくれる。それゆえ、煎り酒は『日本料理の隠し味』と呼ばれているのだ」と評価した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)